夜の世界の殺し屋たち。 (ページ6)

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【京本】

ハルト「僕は今、高校二年生なんですが友達が死んだのは一年生の秋くらいでした。当時の担任は本当に最低な奴で。気に入らない生徒は徹底的につぶす、というのがモットーのような、そんな教師でした。」

京本「その教師の名前は？」

ハルト「キサラギ、ケイゴです。」

俺は手にしているメモ帳にカタカナでそいつの名前を書き込んだ。

ハルト「キサラギは前もそういうことがあったと生徒の中では広まっていたんですが、先生たちは生徒たちが訴えても信じようとしなくて。今年、キサラギの標的になってしまった僕の友達が校長先生に訴えたんです。でも．．．.。」

ジェシー「でも？」

ハルト「まともに対応してくれませんでした。あのキサラギ先生がそんなことするはずないだろう、って皆が皆、口をそろえてそう言うんです。そんな状況に耐えられなくなった友達が．．．.飛び降りました。」

ハルト「噂ではあいつの他にもキサラギが担任になったクラスの人が飛び降りたっていうことも言われてます。だから．．．.俺は、許せません。キサラギのことが許せないんです！」

大人しそうだったハルトくんが突然、怒鳴ったから俺は少しだけ驚いた。

だけど、俺らに依頼をしてきているのだから怒りは相当なもののはず。

北斗「．．．.覚悟はあるの？」

ハルト「あります。」

ずっとパソコンをいじっていた北斗が少し離れた席から呟くように言った。

そんな北斗にハルトくんは力強く返した。

北斗「この罪は一生君について回ることになる。それでもいいの？たかが友達のために、自分の人生を棒に振ってもいいの？．．．.俺はもう少し考えた方がいいと思うけど。」

せっかくの依頼だっていうのにここまで突き放す北斗の気持ちが俺にはいまいちくみ取れなかった。

でも、いつも北斗は依頼主には聞いている。『覚悟はあるの？』って。

だけど今日の北斗は少し不機嫌そうな顔をして自分の部屋に戻っていった。