【wrwrd!】総統の女

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「我々だという組織が視聴者に受け入れられてから1年がたった。

ここまで来られたのもお前らのお陰や」

おう、そうやな、なんて真っ先に答えたのは、トントンさんで。
あたりまえやな！おまえにいわれたない！なんて言葉の飛び交う暖かなチームに、自然と口元に笑みが浮かぶのはしょうがないことだ。

だから、ちょっと照れて恥ずかしいのを誤魔化すために私を膝に載せたこの男は許してやろう。その手のひらを握れば、肩に顎を乗せてきて。
もー。それたまに痛いんだけどなぁ。

「おら、お前ら歩いて帰るんだろ、さっさとしろー」
「ほんまやもうこんな時間か！」

狼狽えるみんなに習って時間を見れば、１時を過ぎたあたりのいい時間で。

送りますよっと声を上げると、俺も行く、後ろから抱きついてくるグルちゃん。

「皆さんが帰るまでは離してくださいよ」
「帰ったらええんか？」
「すぐそういうこという！」

はっはっはっと楽しげなグルちゃん、かなり酔ってるんじゃないかなぁ！


見事に潰れたシャオちゃんはトントンさんに担がれていて。

皆がわちゃわちゃと外へ出ていく間、片付けるというグルちゃんを置いて外に出れば、大先生とひとらんさんが煙草を吸っていて。

「お、Aちゃん」
「大先生はぶれませんね。
ひとらんさんも今日はお疲れさまでした」

たしか、関東の方から来ているというのだから、大変だ。

「俺もゾムも関東から楽しんできてるし、美味しかった、ありがと」

いえいえー、なんて声を上げれば、名前を呼ばれたのが聞こえたのかゾムさんがなんや？と寄ってきて。

「わざわざ関東からお疲れ様です、って」
「あー、全然気にせんでええよ！Aちゃんこんどまた射撃場いこうや」

きらきらとゾムさんは目を輝かせるが、うーん、それは、ちょっと。

「射撃場はだめ。

おらいくぞー」

射撃場は一度いざこざになったし、と返せば、そう言えばそんなこともあったなぁ！と弄りたそうな顔をしだすので、ゾムさんからは逃避しよう。
あの1件で恋が実を結んだかも知れないけれど、割と怖かったし何より私に射撃は向いていなかった。悲しい。

そんな事を思いながら皆が楽しげに話をしていくのを聞きながら歩けば、とんとん、と肩をつつかれて。

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