【wrwrd!】総統の女

1周年の主役は我々だ！ ページ40

「では〜！我々だチャンネル1周年を記念して〜！！！」

かんぱーい！！！！

シャオくんの音頭で始まった我々だメンバーの飲み会に、何故か私も参加させられていて。
まぁ、大雑把な招待理由を纏めると、料理作って！のグルちゃんの一声によるんだけど。
わっちゃわっちゃと交わされる乾杯に既に酒やらなんやらが零れ出すが、もう各人で拭いてもらいたい。

「ごめんなぁ、Aさん」
「わ、トントンさん！いいんですよ〜楽しかったので」

まぁ飲んでや、と隣から私にお酒を勧めてくるトントンさんは、午前中からずっと私のお手伝い兼会場設営をしてくれていて。
独り身の男性にしてはやはり手際が良くて、日頃からしっかり料理をしているのが感じられた。

ますます、どうしてトントンさんに女っけが無いのかがわからなくなったけど。

「Aちゃんつくったんどれ！？」
「大先生は食わんでいい！！俺にだけ教えてや！」

唐突に始まったシャオちゃんと大先生のどつきあいを笑って眺めていれば、痺れを切らしたようにシャオちゃんは隣にやっていた。

お世辞にも広いと言えるわけじゃないこの家、当然ながらグルちゃんの家兼私も同棲している家なので、使い勝手は分かっていても12人近くが入ってしまえば狭いもので、動きが取りづらい。
そんななかでサクサク移動するあたり、シャオちゃんもシャオちゃんで会社で鍛えられた何かがあるようで。
しょうがないなぁ、なんて思って、行儀は悪いが指を指しつつ教えて上げよう！

「揚げ物は私とトントンさんだよ」

わかった！なんて頷くシャオちゃんは年下にしか見えない。
可愛いその態度に頭を撫でたくなるのを堪え、とってあげようか？なんて笑うと、ぱたぱたと尻尾でも振ってそうな笑みでいいの！？と私を見上げる。

めっちゃ食べるよ俺！と言うもんだから、想定しうる程々に積んでやると、俺も俺も！なんて大先生が皿を出してきて。

「大先生は自分でとってくださいよ！」
「大先生寄ってくんな！」

「ひどぉ！俺そんな嫌がられるキャラ立ちしてたっけ！？」

してる！なんて反駁してみれば、程よい高笑いがして。これはー、うん、コネシマさんだ。

「大先生嫌われすぎやん！」

なんや〜！と絡み出す3人は放っておいても聞こえるほどの声量で馬鹿をし出すので見えないこととする。
ふ、と隣を見れば、うん。知ってた。

2→←うれしげに！

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