【wrwrd!】総統の女

君の生まれた日 ページ3

戦争大好きおじさんとして名高いグルッペン･フューラー。
そんな側面を見ても付いてきた女がいる。
頑張って、努力して落とした最高の女だ。

「グルちゃん、おかえり」

午後から年休を取って家に引きこもっていたAは何時だったかあげたエプロンを身に纏って俺を迎えに出た。

「あー、何かこういうのええわ」
「そう？私は一緒に帰る方が好きだけどね」

踵を返すAに、荷物を置いて付いていけば、食卓に並べられた料理達に腹が鳴る。
割と頑張った、と笑む本人の頭を撫でて功績を称えると、楽しげにAは言いたかったんだけど、と前置いた。

「ご飯にする？お風呂にする？それとも、」
「飯を食ってから風呂に入りつつお前を楽しむ」
「もぅ、言わせてよー！」

頬を膨らませるAだが、しょうがないだろう。
実際そんな事言われたらせっかくこいつが作った料理も食わず1晩以上ベッドに篭ることになる。
なんとなく仄めかして伝えると、それはそれで嫌だなーと笑いを含んだ声と米の盛られた茶碗が返ってきた。ああ^〜腹減ったんじゃ^〜。

「でね、グルちゃんや、言いたい事はまだあるよ」
「もう思いつかん」
「一つ、ケーキ作りました、後で食べましょう」

お、いいじゃないか、甘党を名乗っててほんとに良かった、ちょくちょく甘味は食べに行っていたがまさか手作りが食えるとは。

「一つ、明日の夜はトントンたちも呼んで軽くパーティーするので今日はお酒控えめで」
「トントンもか、大先生とかも呼んだん？」
「呼んだよー、我々だの殆どが来てくれるそうな」

ふーん、と白米を頬張る。
あいつらと揃って飯食うのも久しいんじゃないか。なんだなんだと社畜だらけの集団だしな。
酒の量足りるんだろうかと少しずれた点を心配した自分が浮かれていて軽い笑いが漏れた。

「一つ、祝わせてくれてありがとう」


顔を上げると、それはそれは楽しそうな慈悲深い微笑で俺を見つめるAがいた。

何となくその顔がムズ痒くて、誤魔化すように味噌汁を啜った。

「ま、いわってくれてありがとな」
「総統からお褒めの言葉を頂いた！お風呂準備してくる」

ひらりと裾を翻すエプロンはあぁそうか、去年の誕生日プレゼントだったななんて事を思い返した。

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成人式のツイートだとは思うけど誕生日や言われてたので、一応。本当にドハマリしてて大好きなので問題ないとは思ってます。

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