白鳥沢にはもう一人一年レギュラーがいました 【男主】

Ｎｏ．５ ページ6

A｢切るにしてももっと切り方があるだろ｣


五色｢仕方ないだろ！｣



ようやく夕食ということで、食堂へ向かう俺たち



食堂にはスタメンを始めとした他の先輩や同期たちも揃っていた



そこには牛島さんの姿ももちろんある



すると工はあろう事か、牛島さんの席の前に立ち塞がった



A｢おい工｣



五色｢俺、五色工です！牛島さんを超えるエースになってみせますから！！｣



痛いくらいに響く工の声は、一気に周りのメンバーを敵に回した



おいおいおい、やべぇぞ



工を回収しようと腕を引くが、足に接着剤でも付いてんのか？



A｢おい工、不味いって｣



狼狽える俺を他所に、あの大エース様は表情を変えることなく



牛島｢ああ、頑張れ｣



そう言った



それが馬鹿にしている頑張れなのか、それとも本心からの頑張れなのかわからなかった俺は呆然とし、工は悔しそうにしていた



これがエースの余裕ってやつ？




A｢ほら工、行くぞ｣



この間まで中坊だった奴が、急にそんなこと言って



はぁ、目付けられてないといいけど。

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