白鳥沢にはもう一人一年レギュラーがいました 【男主】

Ｎｏ．１８ ページ19

｢顔綺麗だもんねー｣
｢かっこいい〜｣
｢LINE交換しよっ！｣



A｢後でね、これから工と昼飯食いに行くから(ｳｲﾝｸ)｣



｢｢｢っっ！！うん！！｣｣｣



俺は女の子たちがほわほわしてる間に工を連れて、学校の食堂へ急いだ




五色｢Aがモデルだったなんて、知らなかった｣



A｢まぁ、言ってないしな｣



五色｢なんでバレーやってんだよ、モデルやってたならそのままモデルでもよかったんじゃないか？｣




……




A｢工は、俺が嫌いか？｣



五色｢はぁ！？嫌いな訳ないだろ！！｣



A｢……そっか(ﾆｺｯ)｣



五色｢っっ！！｣



自分で言って照れる工の顔は真っ赤だった



A｢じゃあ俺がバレーやっててもいいか？ここにいても、いいか？｣



五色｢あっ、当たり前だろ！！｣




良かった……




五色｢だいたい、なんでそんな話になるんだよ……｣



A｢だって今の言い方だと、俺はバレーじゃなくてモデルやってろーって解釈に聞こえるんだもん｣



五色｢んなっ！そういう意味で言った訳じゃねぇ！｣



A｢わかってるよ


工は、バレーよりモデルの方が俺に合ってるって言ってくれたんだろ？


これ言ったらさ、姉ちゃんに宝の持ち腐れだって言われたんだけどさ｣



俺がモデルをやらない
いや、やりたくない理由



A｢好きなことをやりたい…


たったそれだけだぜ？
それなのに家族全員才能は使える場所で使った方がいいって言うんだ



俺は、バレーが好きだからモデルをやらないんだ
バレーとモデルを両立出来るほど、俺は器用じゃないからな｣



工は黙って俺の話を聞いてくれた


何もしゃべらない工に不安を覚えた俺は、工の顔を覗く



五色｢……｣



A｢工？｣



五色｢お前は間違ってない！！｣



A｢！！｣



五色｢ここでレギュラー取って！活躍して！家族をぎゃふんと言わせればいい！！｣




両肩を捕まれ、前後に俺を振りながら工は大声で叫んだ



廊下を通行している生徒たちがなんだなんだと視線を向けるが、工は全く気にしていない



A｢ああ(ﾆｯ)｣



五色｢(ﾆｯ)｣



やっぱり俺



バレーを選んで良かった

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