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左馬刻は隣に座る彼女に背を向けるように座りなおした
タバコは灰皿の上で小さく煙をあげながらその存在を小さくしていく
Aはというとひざに肘をつき、覗き込むように彼の表情を見つめていた
別に隠す必要性はないと思うんだけどな


これが彼女の率直な意見である


すでに世間に公表されているし、なんなら代表になるためにディビジョン内でトーナメントしてたわけで人からの支持というのは不可欠なのだ
もちろん私は左馬刻がいる時点でMTCに票をいれるけど、なんとなく紹介してくれるもんだと思ってたから


「…」
「…いいよ。すごく会いたいわけじゃないし」


彼女だから会えるでしょなんて考えがおこがましかったし、別に誰と付き合っていようがチームとしてはどうでもいいことである


自分に背中を向ける左馬刻に寄りかかって私はたくましい腕を抱きしめた


「…わりぃ、会わせらんねぇ」
「いいってば」

それにしてもそんな切羽詰まった表情で言わなくてもいいと思うんだが
一体どんな思考をしてそんな顔してるんだ


「大丈夫だよ、メンバーの顔生で見て発狂なんて失礼なことしないよ」
「そうじゃねぇよ。誰に対しても発狂はすんな」


お、おう…風にもケンカを売るヤクザにマジレスされた…
少しだけ落ち込んでるとコンコンっとドアがノックされた
…?変だな。いつもドアノックの後は舎弟さんが要件か一言何か言ってくれるのに


なんだろっと思って立ち上がりドアノブに手をかけた


「はーい?」


「これは失礼。先客がいらっしゃったとは」
「あぁ!?アポ取れやうさポリ…!!」
「あ?何キレてんだ左馬刻」


「」

綺麗な七三わけ。しゅっとした鼻筋。左馬刻とはまた違う切れ長の目
スーツだからこそか凄くスタイルがいいのが分かる
なんだその腰。え、待って腰の位置高くないか

私は茫然とそこに立っていた


私の目の前に立っているのは、間違いなくMTCメンバーの一人
警察官の入間銃兎だ


発狂じゃないよ、発狂なんてレベルじゃない
あれだね、人間ここまで美形が同じ空間にいると言葉すら出ないんだね
出ない理由はきっと持ちゆる語彙を駆使しようともうまく表現ができないから
きっと声さえも失うんだ

「む、どうした銃兎」

オレンジ髪の美人がひょこっと顔を横に出した
身長的に全然隠れてなかったのに
えぇかわいい…


ってそうじゃない、待ってどゆこと。


MTC全員揃っちゃったんだが?

ピシりと固まった彼女の後姿を見て、左馬刻は大きく舌打ちした

3→←MTC



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設定タグ:ヒプノシスマイク , ヒプマイ , 碧棺左馬刻   
作品ジャンル:恋愛
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♪護♪(プロフ) - 私は左馬刻が歩く床さん» おぅ、 Thank you! (2021年7月31日 1時) (レス) id: 9dd36c2305 (このIDを非表示/違反報告)
私は左馬刻が歩く床 - え、love (2021年7月30日 7時) (レス) id: 00e02c0aff (このIDを非表示/違反報告)
♪護♪(プロフ) - 沙羅さん» かなり遅くなりましたが、コメントありがとうございます!少しずつですが更新できる環境になってきたのでこれからもどうぞ気長にお付き合いいただけると嬉しいです! (2021年7月30日 1時) (レス) id: 9dd36c2305 (このIDを非表示/違反報告)
沙羅(プロフ) - 左馬刻様大好きです!最高のお話&展開です。続きが気になりまっす!更新まってます!! (2021年4月27日 23時) (レス) id: f64d60a5d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:♪護♪ | 作成日時:2019年6月15日 3時

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