幻想譚〜それぞれの物語〜

かわいい悪魔 ページ16

ケフカ「んー…期待した程燃えませんねぇ」

里から少し離れたところに、大火の真犯人ケフカ・パラッツォが佇んでいる。
ケフカ「ボムも雑魚だし、しょうがないもう！しかも１人も死んでないってのがひじょーにつまらん！」

１人なのにハイテンション。
ケフカ「はいそこ、三十路のおっさん言うな！ほらそこのあんたも！」

明後日の方を向いて叫ぶ道化…
ケフカ「お前に言ってんだよそこの！そう、お前！」
ハイテンション。

?「１人で騒いで変な奴ね」
ケフカ「読者に言ってんだよ私は」

天使のような羽を生やした少女が語りかける。

?「こんなとこでなにやってんの？」
ケフカ「あの大火を見てるのさ。愉快愉快！」
?「私は燃やすより直接壊すのが好みだけどな」
ケフカ「そう言うあんたなにやってんの？」
?「妹に頼まれてちょっと用を足しにね」
ケフカ「ふ〜ん」

和やかな会話だが、少女は里の大火事を気にも留めていない。
それもそのはず、この少女は幻想郷のトップもトップ、最凶最悪と呼ばれる程の大悪魔なのである。人間のことを気にするはずもない。
更にたちの悪いことに、少女とその妹は夢幻姉妹と呼ばれているのだが、１人でも恐ろしく強いのに「２人で一人前」とのたまうのである。
ケフカ「説明乙」
?「?」

ケフカ「んで、あんた本当に強いの?」
?「私は妹と二人で一人前だもん。たいしたことないよ」

恐ろしいことをのたまうものである。

?「じゃ、私はそろそろ行くよ」
ケフカ「はい、顔出しお疲れ様でしたー」

ケフカ「天使のような悪魔だねぇ。いや、悪魔のような天使？」

見た目は天使、中身は悪魔。
ケフカ「そのうち挑むかね、ひっひっひ」

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