世界滅亡に立ち会ってみた【8+3】 ページ44
hacchi
「まじで世界滅ぶの？なんか信じらんないんだけど」
そうだね。なんでもないように返すあなた。空のジュースを思い切り吸ったらしく、ずこー、なんて間抜けな音がしました。同棲を始めるにあたって二人で選んだ椅子ももう古く、ギシリと嫌な音を立てて軋んでいます。
「テレビは映んねーし、WiFi切れてるからゲームも出来ねー……暇だ……」
吐き出したため息は鉛となり、二人の心へと沈んでいきます。重たい沈黙が支配するこの場。数秒経った後、彼は空気を切り替えるように手をパンパンと叩くと、あなたの耳を力強く引っ張りました。文句を言おうとした時には既に、いつもの表情のhacchiがそこに居て。
「折角時間出来たしさ、外行こうよ、A。最近デートとか出来てなかったし」
shu3
「それじゃあ今日はここに行きましょうか。明日はあっちの遊園地で、明後日は家デート。どうですか？」
世界の終わりを感じさせない明るい笑顔。どこに行っても人は居らず、稀に居たとしても大体は狂い切った行動をしている者ばかり。そんなおかしくなった世界の中でも変わらない笑みを浮かべる彼は、あなたにとって太陽代わりと言っても過言ではありません。
「明日も明後日もデートしましょうね、ずっと二人で居ましょう……ずっと、ずっと」
言葉が紡がれていくにつれ声色に暗雲が立ち込めていきます。あなたまでおかしくならないで。そんな気持ちを込めて繋いだ手に力を入れるAさん。見上げれば悲痛に満ちた表情を浮かべる、彼の姿があります。
「……ごめんなさい」
酷く静かな叫びが、二人きりの世界に響きました。
服を選んでくれた【最/ｲ奄+[え]】→←不思議の国に落ちてみた【かぼちゃ+杉】
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 96人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「実況者」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぎぷらいど(プロフ) - ミイミイー☆(旧アカ2)さん» 嬉しいお言葉とリクエストありがとうございます。続編へ移行した上で内容が思いついたら、というかなり無責任な形にはなってしまいますが、それでも良ければ喜んで書かせていただきます。 (2019年10月4日 20時) (
レス) id: a47a642b0e (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイー☆(旧アカ2) - これからも応援しています！頑張ってください！！ (2019年10月4日 19時) (レス) id: 1c6c5c626b (このIDを非表示/違反報告)
ミイミイー☆(旧アカ2) - はじめまして！あなたの書くnprの男達にハマりファンになりました！リクエストいいですか？もしよろしければ、nprの彼らに誘われてみたと寝たふりをしてる彼らにキスをしたらと、プロポーズされてみたをお願いします！出来なかったらすいません… (2019年10月4日 19時) (レス) id: 1c6c5c626b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時：2019年8月15日 15時
