アネモア【神威】 (ページ20)

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「はいお土産」

「んなもん要らねえよ」

「なんでさ、美味しいよ？団子」

ここ最近よく地球に降りる団長が、地球の土産だとかで団子を何百本と入った箱を渡してくる

あまり興味の無い阿伏兎は後頭部に手を追わせては軽く受け流した

「それで、その嬢ちゃんとは」

「A？いつもまた来たのかってツンツンしてるよ」

「そうじゃねえよ、おじさんが聞きたいのはな〜

「やめろよそのオジサンって、変態みたいだよ」

吉原に＿＿いや、その宝石のような女と言われるAの所へ行き出して数週間が経ったころ

時間さえあれば地球に行く神威だが、最近やけに機嫌がいい

「こりゃ相当惚れてるなァ〜」

「何か言った？阿伏兎」

「いや、なんでもねー」

「俺考えたんだけど、Aを連れ出そうと思ってさ」

ブハッとその言葉に驚く阿伏兎は「何言ってんだこのすっとこどっこい！」と一言

「別に女１人連れ出したくらいでどうってことないよ」

「そう言うことを言ってるんじゃねえよ、そんな事したら…

阿伏兎の頭の中にはもう既に想像が
”団長がさらに仕事をしなくなる“

その不安だけが頭にモヤモヤと浮かび上がり

「仕事なら大丈夫、今までこなせてきただろ？」

「心読まないでくれる？というか、もうちょっと仕事しろうコノヤロウ」

おじさん、泣いちゃう。と小さくまた一言

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