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私とは正反対の色の瞳
青くて綺麗_____と見惚れてしまいそうになる
クイっと顎を上げられれば、みたこともない男らしい顔つきの神威
「俺は今客でお前は遊女だ」なんて言いながら私の着物の肩に片方の手が触れる
酷い言葉のような、その言葉に飲み込まれてしまいたいような_______
スルッと着物を落としては、綺麗な白い肩が顔をだす
『……お願いだから、』
駄目だ、______私は今すごく動揺している
こんなに丁寧に触れられた事がない上に、知らない世界への恐怖や不安が込み上がる
『今日限り、にして……』
本当に言いたかった言葉はこれか_____
これ以上神威に関わるのが怖くなった
近すぎすぎると無くしそうな、そんな恐怖か
あなたを知りすぎるのが嫌なの
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ドサッと敷いてある布団に倒れ込むAと神威
視界には天井と神威の顔
何故か慣れているはずの事が、少し恥ずかしくなり顔を背ける
ほんのりと顔に熱が集まるのがわかる
「俺、欲しいものは手に入れなきゃ気が済まない主義なんだ」
そう言って顔を背けたAの首に顔を埋める神威
『っ…!ゃ…』
こんな感情さえ邪魔になり消し去りたいと、
私は汚れている、触れられたくないのに触れて欲しい
そんな気持ちになったのは初めてで
「Aが許してくれるまで抱かない」、と囁いては
チクッと首には小さな痛み
私は今どんな顔をしているのか。
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作者名:キマイ | 作成日時:2023年3月19日 23時