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あれから数日が経って、私の日常は元通りとなった


昼を過ぎた頃、自室の部屋の片隅に置いてあるピンクの花に水を入れて眺める



『アンタはいいな、何にもなく綺麗に咲いて』


と、いきなり部屋の扉がザッと音を立て振り向けば店主が立っていた



A、と名前を呼ばれればズカズカと入ってくる店主



「アンタの客みんな、しばらく来れないって連絡が入ったんだよ」

何をしたんだい、と聞かれるも思い当たる節が無くて


店のトップが客を失えば、店にも相当な損害が出ると店主は怒るものの「でも、今日1人だけ客が入った」と言う


「アンタのせいで売り上げが落ちるんだよ、早く新しい客でも捕まえな」

そう言った店主の目は細く睨んだ眼つきで
そう吐き捨てては部屋を出て行った



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夜の7時頃_______



街並みは賑やかになりだし、遊女達の活動も活発になっていく


今日も粧し込んでは仕事用の着物に着替えて髪を整えて真っ赤な口紅を広げていく


店主に呼ばれては、「客が入ったよ、行きな」とそれだけ言われればいつものように客が待つ部屋へ向かった



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客が待つ部屋の目の前まできては、両手で襖を静かに開けた


『失礼いたします』


ようこそお越しくださいましたと言うAは頭を下げてはお辞儀をした



「久しぶりだね」



前から聞こえてくる声に私は顔を上げて目を見開く


「そんなに驚く?」


来ちゃった、と笑顔で言ったのはこの間のピンク頭の青年



神威だ_____



『…なんで来たんですか』



今1番関わりたくない男だ

そもそももう会うはずが無いと思っていたのに



「んー、会いたかったからかな」


そう言った神威はまた笑顔だった



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作者名:キマイ | 作成日時:2023年3月19日 23時

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