【銀魂】彼女の小指には赤い糸が沢山ある【沖田総悟】

浮気相手が、24人目 ページ24

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斎藤さんは鼻提灯を膨らましたり
萎ませたりしながら「Z〜Z〜」という
イビキをかいて立ったまま眠っていた。

山崎さんもその光景に驚きながら
「ちょ、起きてください!」と
斎藤さんの事を揺すって起こしていた。
鼻提灯が割れて起きた彼は
やっぱり変わらず何も言わない。

…何を考えているのかわからない人だなぁ



「えっと、とりあえず…。
代わり映えはしませんが屯所にいきます?
少し休むついでに世間話でも。
そのあと時間があれば
俺達でどこかに行きませんか?」


「うーん、…そうですね、そうします」



山崎さんの提案に私よりも反応を示して
こくこくっと何度も頷いていたのは
意外にもずっと黙って挙句寝ていた斎藤さんで
…心做しか目が血走ってる気がする。

私達はその後に屯所へと向かった。
向かいながら、マヨネーズは
十四郎さんからのお使いだと聞いた。

…あの人、マヨネーズ好きなんだ。
いや、好きにしても四袋は多すぎでは…。

…あまり気にしないでおこう。





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「じゃあ、二人は先に休んでてください
俺はコレ全部冷蔵庫に入れてくるんで!」



屯所に着くと、山崎さんはそう言って
斎藤さんから袋を奪って去ってしまった。

取り残された私は、とりあえず
歩き出す斎藤さんについて言った。
斎藤さんは一つの部屋に入ると
膝丈の机の前に敷かれた座布団に座った。

少し迷ってから彼の横に座って
彼を覗き込むと彼はやはり眠っていた。



「Z〜…Z〜…」



彼は、すぐに眠くなる体質なのだろうか。
私は彼から机に置かれた書物に目を向けた。

中を開いてみるとそれは日記で
誰と仲良くなりたいだとか
話しかけたりした時に自分の印象等の不安

腹が立つ程に「どうしよう」が書かれていた。

…これは、彼の日記だろうか。

彼の日記があるという事は
恐らく、ここは彼の部屋なのだろう。



「…どうしようと考えてたら
お腹を壊してしまったり
いつの間にか寝てしまう、って事なんだ」



それは日記に書いていた事。
私は日記を閉じるともう一度彼の顔を覗き込む

やはり彼は眠っていた。


覗き込むのをやめて、今度は手を伸ばした。
ずっと気になっていた。彼の髪。
初めて見た時から触ってみたいと思っていた。

私の指先が、彼の髪に触れる


ふわふわ、と言うかもちもちと言うか
綿みたいな毛糸みたいな表現の出来ない
彼の髪の感触が指を初めに手を包み込んだ。

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