64話 ページ23
銀時side
真選組屯所の前でうろちょろしていたAを無言で引っ張り万事屋まで連れてきた。
万事屋までの道中状況を理解出来てないAは俺に色々聞いてくるが、1つも反応しなかった。
その結果か、万事屋に着く頃には黙ってしまい、現在もソファーに大人しく座っている。
そして、そんなAに向け、今日初めて言葉を発した。
「...お前、なんか言うことねぇーの。」
「...??」
急に質問したからか、質問の意味を理解していないからか、Aの頭はクエッションマークだらけだった。
そんなAに追い討ちをかけるように次の言葉を発した。
「吉原...。」
その言葉の瞬間、Aの肩が跳ね上がったのが分かった。
また、それと同時に月詠が言ったことがやはり現実であったのだと思い知らされた。
「なにがあったか、ちゃんと話せよ...。」
こうなったら全て知りたい。こいつの抱えている苦しみも、悲しみも、辛さも...。
しかし、Aは何も言わず、ただ着物を強く握り締め、俯いているだけだった。
「A...!!」
あまりに口を開かないAに痺れを切らしてしまった俺は大声を出してしまった。その瞬間、Aはビクッとして、ようやくと言ったところか、口を開いた
。
しかし
「...何もなかった」
と短く言い放った。
なぜ、Aはここまで来て言おうとしないのか、この質問をした時点でなにがあったか俺にバレていることは明確なのに、嘘をつく理由が俺には理解できなかった。
そして気づくと、俺はAに近づき、頬を両手で挟み、下を向いていた顔を上げさせた。
「何もなかったわけねぇだろ...!!知ってんだよ、お前に何があったか!」
Aの顔はなにかに脅え、今にも泣きそうな顔をしていた。
「頼むから、お前の口からちゃんと教えてくれよ...。」
そんな顔をしていたって、聞かないという選択肢には辿り着かなかった。
そんな俺に観念したかのようにゆっくりとAは口を開いた。
「...もう何も聞かないでくれ。私だって聞きたいくらいなんだ、何があったのかって...。
それに私は...お前に軽蔑されたくないっ...。」
そう言うと同時にAの目から一筋涙が流れ落ちた。
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銀羅(プロフ) - 凛さん» 長い間、お待たせしました!何回も読んでくださり本当ありがとうございます!なに書こうか、考えがだんだんまとまり出した感じがしてるので、また頑張ります! (2020年11月20日 17時) (レス) id: a7867cf727 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - 更新凄く嬉しいです。何度も何度も読み返してはずっとお待ちしておりました。先の展開とか、行き詰まるとやる気なくしますよね。けどこれからも更新お待ちしております、頑張ってください! (2020年11月20日 0時) (レス) id: 0f5c65d312 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 頑張ってください!続き読みたいです! (2020年3月26日 1時) (レス) id: e1da7af444 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - とっても続きが気になります!更新頑張ってください! (2019年11月9日 21時) (レス) id: 8be7be3569 (このIDを非表示/違反報告)
銀羅(プロフ) - トマトさん» ありがとうございます!!更新頻度は遅くなると思いますがよろしくお願いします!! (2019年10月15日 0時) (レス) id: d2e8927ad9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:銀羅 x他1人 | 作成日時:2018年9月22日 21時