好きだけじゃ、超えられない壁がある【坂田銀時】

42話 ページ44

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｢…今私どういう状況？｣

｢ガキに遊ばれてる｣


いやいやいやいや、おかしいでしょ！さっきまでのあの可愛い子達はどこへ行ったの！？今も可愛いんだけどさ！？さっきはなんだったの！？


｢…もしかしてだけど頼みってこの子達のお世話？｣

｢よくお気づきで。そうだ頼む。俺らを助けてくれ！｣

｢っていうか、なんであんた達が赤ちゃん預ることになったの！？｣


｢依頼に決まってんだろ！？依頼主が旅行に行くから預かってほしいって…。大金積まれたんだから断る理由がねぇだろ！？｣


｢大金積まれたからってなんでも受けるな！！｣



確かに金がない万事屋にとって、仕事が来た上に金が儲かる仕事なら受ける以外の選択肢はない。…が、赤ちゃんのお世話なんて自分のお世話すらもできない万事屋にできるものでは無い。


｢っていうか、なんで私に頼んだの！？｣


｢女の母性本能ってやつに掛けてみた。｣


｢銀ちゃーん、私にも母性本能あるアルか？｣


｢お前の母性本能は母ちゃんの腹の中に置いてきてるぞー｣


｢話ずらさないで！！私に以外にも女の人いるでしょ！？｣


顔がひろい万事屋なら、私以外にも色んな人と知り合いだ。例えばお妙、月詠、さっちゃん、九兵衛…いろんな候補がいたはずだ。


｢よく考えてみろよお前…。俺の周りにいる女は基本化け物ばっかりだぞ？｣


…失礼かもしれないが、言われてみればそうだ。そう考えてしまうと、自分に回ってきたのも無理はないかもしれないと思ってしまう。


｢…今回だけだからね｣


｢おー、頼むわ｣



結局は、銀時の言う通りになってしまう。頼まれたのを簡単に断れないあたり、惚れた弱みと言うやつだろうか…。




まぁ、何があったって言えることはただ一つ。


無事に一日過ごせますように…。

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