好きだけじゃ、超えられない壁がある【坂田銀時】

37話 ページ39

姫様が飽きたってことで、勝負…ではなくただのお遊びは次のものへ。


｢わらわは海で泳いでみたい！｣

｢海！？さすがに危険です、姫様！！｣


近藤さんが必死で止めるが、姫様は言うことを聞かない。

確かにこんなに綺麗な海が目の前にあって、入らないなんて馬鹿なことはない。私も入りたいのは分かるが…。一応この人は姫様なのだ。近藤さんが止めるのも無理はない。


｢姫様の身にもしものことがあれば…！｣

｢もしものことなんて考えるでない！！わらわ達は観光に来ているのだぞ！？遊ばないでなにをするのじゃ！！｣



この姫様かなりお転婆なようで。何を言ってもきっと聞かないだろう。近藤さんたち頑張れってことで私と万事屋3人は立ち去ろうとした。


｢どこへ行くのじゃ、主らも泳ぐだろう？｣


｢いや、私たち水着持ってないんで｣


｢そんなもの、わらわがいくらでも用意してやるぞ？それに言ったはずじゃ。主らに拒否権はないと。｣





…ということで、私たちも付き合わされて海に入ることになった。その時の真選組一行のざまぁみろといった顔は忘れられない。



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｢わらわ達は更衣室に行ってくる。覗くなよ男共｣

｢そーだそーだ。いくら私が魅力的だからって覗いたら許さないカラナ！｣


いつの間にか海に入ることを楽しもうとしている神楽と姫様に連れられて、私達は更衣室へと向かった。


｢姫様、それで私たちの水着は…？？｣


｢おぉ、そうじゃったな。…これじゃ！！｣


そう言って姫様から渡されたのは黒のビキニだった。ちなみに姫様と、神楽はワンピースのような水着。


｢なんで私だけこれなんですか！！？？もっと別のものあったでしょう！？！？｣

｢逆に聞くが、お主その年でわらわ達と同じレベルの水着でよいのか？？｣


｢うっ…｣


返す言葉が見つからない。神楽にも早く着るように言われ渋々着る。

着た時に気づいたのだが、私お腹に傷あるじゃん。昨日、銀時に巻いてもらったじゃん。大人しくしてるって約束しちゃったじゃん。


ってことで、逃げようとしたがラッシュガードを渡され、海水には入らなくていいから来い、と言われてしまった。

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