弱くて情けない ページ23
Aside
「ね?凄く...自己中心的よね。」
沖田「でも!姐さんは」
「それでも、斬った。自分達が...壊れてしまうくらいまで。」
「足掻いて足掻いて足掻いて...結局は、恩師も殺されて。残ったのは何だったのかしらね。」
「何が...残ったのかしらね。」
話の途中で、泣いてしまった。
まるで、今までやってきたことへの言い訳をするように。
総悟は何も言わずに優しく、背中をさすってくれた。
「ごめ、また私...ごめんなさ、私、弱く...て」
情けないくらいに涙がでる。
こんなに弱い自分が嫌になる。
沖田「俺、知ってやすよ。...姐さん、真選組の粛清の時。余程罪が重くない奴は全員、峰打ちしてやす。姐さんは弱くなんかありやせん。」
とても優しい声色で言ってくれた。
「...知っ、てたの?」
沖田「えぇ。姐さんの事、好きですから」
「...あり、がとう」
沖田「...落ち着きやした?」
「えぇ...お陰様で。」
沖田「それじゃ、行きやすよ。」
「何処へ?」
沖田「すぐ分かりやす、取り敢えず...パトカーに乗ってくだせェ」
「え?外...?出ても、いいの?」
沖田「へい!あ、姐さんちょっと急いでくだせェ!」
総悟に背中を押されながら取り調べ室を出た。
パトカー...どの席だろう。
私、やっぱり罪人に変わりないし...後ろかしら。
うん、後ろね。
沖田「あ、ちょ、姐さん!何してるんですかィ?助手席乗ってくだせェ」
あ...違ったわ。助手席だったわ。
「はーい...って、あら?これ、私の刀じゃない。」
沖田「へい。事情は兎に角、車の中で説明しまさァ」
「...で、どういう事?」
沖田「実は...土方さんが姐さんはきっともう攘夷志士の活動はやってないだろうと目星はついてたみたいで。」
沖田「...唯、事情とかは聞いておけと言われやしてね」
「そう...」
沖田「あ、あと!姐さんの愛刀がなんでここにあるか、ですけど...今回は姐さんに今までよりももっと活躍してもらわなければいけねぇ仕事がありやしてねィ」
「私が?一体何?」
沖田「姐さんが言ってた役人の奴らのアジト。色々と掴めたらしいので粛清しに行くそうでさァ」
「あら、すごく仕事がはやいじゃない。」
沖田「なんでも、幕府を滅亡させると語る過激派の攘夷志士達だそうで、骨が折れそうなんです。」
「そう...。今のところ動きはあった?」
沖田「いや、まだ気づいてないようでさァ」
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白いましゅまろ(プロフ) - 甘味さん» 閲覧、コメントありがとうございます!やっぱり銀さん人気ですね!(*゚Д゚)オォォ... (2018年12月11日 19時) (レス) id: 9ad69f39ef (このIDを非表示/違反報告)
甘味 - 凄く面白かったです!落ちは銀さんがいいと思います!これからも更新頑張ってください! (2018年11月15日 13時) (レス) id: a10a38cd02 (このIDを非表示/違反報告)
白いましゅまろ(プロフ) - 白桜姫さん» オチ提供ありがとうございます!やっぱり主人公の銀さんも素敵です!(( (2018年11月13日 22時) (レス) id: 9ad69f39ef (このIDを非表示/違反報告)
白いましゅまろ(プロフ) - レモンティーさん» オチ提供ありがとうございます!甘いマスクの沖田さん!良いですねぇ(( (2018年11月13日 22時) (レス) id: 9ad69f39ef (このIDを非表示/違反報告)
白いましゅまろ(プロフ) - 愛美さん» 返信が遅くなりすみません。今はどちらのデータもフレンドの数が上限に達している為、なる事が不可能です!ごめんなさいm(_ _)m (2018年11月13日 22時) (レス) id: 9ad69f39ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かこのひと | 作成日時:2018年8月29日 19時