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もうご存知だとは思いますが、『〜side』という表記がないものは貴方目線になっております ページ19

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「いた....!皆!あそこ!隣のビルの屋上にいるよ!!」


「本当だ!!しかももう喧嘩おっぱじめてる!!急ぎましょうAさん!!」




あれから銀さんを見失った私達は、高い所から見下ろして探そうと言うことになって、


たった今とあるビルの屋上で姿を探していると、隣にある高層ビルに人影があるのを確認した。


その場から踵を返して下に降りると、隣の高層ビルまで全力疾走する。




(でも、ちょっと....)



虫の息と呼べるほど浅い息をしながら、たどたどしい足取りで何とか彼らの背を追う私。



(皆、どこにそんな体力あるの...いや、私に体力が無さすぎるだけか...じゃなくて、もう、無理....)



心だけが新八くんたちの隣を走っても意味が無い、実際にはどんどん背中が遠ざかっていく。



鉛のように重く感じる両足を止めて息をついていると、「おい」とぶっきらぼうな声が飛んできた。



ふと顔を上げると、息切れする私の前に沖田くんが立っていた。



すると彼は何も言わずに私に背を向け、しゃがみ込んだ。



「ん、」


「ん?え....と.....ん?」



「見りゃ分かんだろィ!!早く乗りやがれ!!」


照れ隠しなのか怒鳴るように声を上げる沖田くん。


「い、いや!!大丈夫!!先行ってて、追いつくから。」


こっちまで恥ずかしくなってついなんの意味もない見栄を張る私に、沖田くんは呆れた顔を見せる。


「ばーか、俺が何でアイツらと一緒に旦那追ってんのか分かってんのか、アンタが旦那の後を追うからだよ。
俺ァAの見張りで来たんでィ。Aを置いて行ったって意味ねぇんだよ。」


そこまで言われたらおぶってもらうしかない、と私は躊躇いながら彼の首に手を回して背中に身を預けた。


前を見ると、私達を待つ新八くんと神楽ちゃんの姿があった。



(みんな...ごめん、ありがとう....)



沖田くんの割と男らしい背中の温もりも相まって、心がじんわりと温かくなった。



そうして私達はようやく突き止めた銀さんの居場所へと向かって、エレベーターに駆け込んだ。





最上階まで来ると、ダムの決壊のように勢いよく出て、そのまた上の階への階段を駆け上がる。




先頭を切る神楽ちゃんが扉を開け、次々に屋上へ出ると、信じられない光景が目に入った。




「「「銀さん/ちゃん!!!」」」



私達は彼の名を切実な思いで叫ぶと、





「来るな!!!」




銀さんは声を張って、助けに入ろうとした神楽ちゃん達の足を止めた。


.

無知は罪なり、無力もまた罪なり→←当たり前だが、思い出してしまえば暫くは忘れたくても忘れられない



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紅狼 - とても良い作品でした!!続きがめちゃ気になります!!更新頑張ってください!応援してます!!!!!! (1月8日 1時) (レス) @page50 id: c1d0e4500e (このIDを非表示/違反報告)
yuki(プロフ) - ストーリーがすごく好きです!!続きが楽しみです。 (2023年3月30日 21時) (レス) id: 17169564a0 (このIDを非表示/違反報告)
らいあ - 言葉が出ないくらいすごい作品でした!!!続き楽しみにしています! (2022年1月14日 17時) (レス) id: 5ed45ad072 (このIDを非表示/違反報告)
常夏(プロフ) - この作品大好きです! (2021年2月5日 22時) (レス) id: 3853130063 (このIDを非表示/違反報告)
みっかぼーず(プロフ) - すごく面白かったです!!ストーリーが良く作り込まれていて尊敬します (2020年4月19日 0時) (レス) id: 90b29dc37c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年10月1日 3時

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