異世界人と万事屋３【銀魂】

論より証拠、証拠より私感？ ページ8

〜土方side〜



俺だってそう思ってた。



誤認逮捕なんじゃねぇかって。



あの迷子娘が今まで俺達真選組の手を煩わせてた連続殺人犯だなんて、到底思えなかった。





一般人の軟弱そうなあの女が、天人を虐殺なんざできるわけねぇ。



それにあの女は、



あの女は、あの時、



あのクソ天パ野郎に盛大に騙されて我を失い、刀を抜こうとしていた俺を止めた奴だ。




それも店主のおっさんを気遣って。





おかげで俺は理性が吹っ飛ぶ前に冷静になれた、

あんときゃ素直に礼を言えばよかったと後悔しているくれェだ。



そして今日は尋問する俺まで気遣うと来た。



そんな女が連続殺人犯？やっぱ腑に落ちねェんだよ。




そもそもその前なんか、



あの年で迷子だとほざいて真選組の俺達の前に躍り出たんだぞ。普通逃げるだろ。



それらを踏まえて考えりゃ誰だって何の関係もない女に思える、



だがそれを決定的に覆すのが、


確実な証拠と証言だ。



あの女の腹の傷は天人の爪の形と一致。



目撃者はそいつに違いない！と一点張り。



もう俺には二重人格者なんじゃねぇかとさえ思えてきた。



(クソッ何で俺がこんなに苦悩しなきゃならねぇんだ！！)



牢屋敷の外で俺は一人煙草を吸いながら足元にあった小石を蹴っ飛ばした。



「イテッ、何しやがんでィ土方さん。喧嘩売ってんですかィ。」


そう言って痛くも痒くもなさそうな無表情で歩み寄る総悟。

「当たってねーだろ。」


「慰謝料請求しやすよ。」


「だから当たってねェだろが！！！」


ふん、と鼻で笑うとすぐ顔を無表情に戻した。




「お前そういや、誤認逮捕かもしれねぇっつってたよな。」


「そして土方さんは「お前がそんなこと言っても何も変わらねぇ」っつってやしたねィ。」


回想するように日の落ちる空を見上げながら、俺の声真似だけふざけて言いやがった。


「あいつ、二重人格者なんじゃねぇかと思うんだよ、明日の取り調べで確かめてみようと思ってんだ。」

「そうですかィ、でも案外、無害な面してるだけで本当に根っからの殺人鬼かもしれやせんぜィ。」


そう言うと俺に背を向けて車の方へ歩き出した。


「どっちだよ！お前が最初に誤認逮捕かもって言ったんだろーが！！」


俺のツッコミを無視してさっさと車に乗り込む総悟。



上部に報告しに行った近藤さんはもう屯所に帰っただろうか、

と考えながら総悟に続いて車に乗り込み、


彼女を収監した牢屋敷をあとにした。

ようやく宿題終わらせた後に、「昨日言った範囲、間違えてたわ」と笑って言われた時の絶望感と喪失感→←スマホ無くなっても死にゃあしねーよスマホのない世界で生きていくんだ

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