異世界人と万事屋３【銀魂】

過ちは気づいた時にすぐ改めるべきだが、タイミングってもんがある ページ34

〜新八side〜




「銀さん、買ってきましたよー！」




またお登勢さんにお金を借りて近くのスーパーのお弁当を買った僕らは、急いで居間に入った。

気まずい沈黙を続けていたらしい、二人とも静かだった。

二人きりで話せたと思うけど何かあったのかな。


「あの、これ...」

袋に入ったお弁当を差し出すも俯いて微動だにしない。


「おい、おい竜胆。飯来たぞ。」


銀さんに竜胆と呼ばれると、女の人ははっと顔を上げ僕の持っている袋に目を向けた。


「あ、ありがとう。」


この人はどうやら竜胆さんという方らしい。


お礼を言われた時、Aさんのように見えてドキリとした。



この人、そんなに悪い人には見えないのにな、



なんて思いながら袋ごと彼女に手渡した。


「ハーンお前竜胆って言うアルか。」

話しかけたのは神楽ちゃんだった。

「ありがたく食えヨ、私達だって朝飯食ってないんだから！！」

「余計な事言うんじゃねーよ！」

ポカッと効果音の聞こえそうなゲンコツを食らわせる銀さん。


ご飯を必死に口に運んでいた竜胆さんは、そんな二人を見ている内に箸を止めていた。



「....ごめんなさい。」


「「え？」」



竜胆さんの唐突な言葉に、いがみ合ってた二人が同時に彼女の顔を見た。


「あの日の事。追い詰められてたせいでどうにも理性が効かなかった。随分酷いことしちゃったね。」

あの日の事とは、きっと出会い頭に神楽ちゃんと僕を襲った事だろう。


まさか謝罪するなんて、やっぱりそんなに悪い人じゃないのかも？



神楽ちゃんは銀さんの胸ぐらから手を離すと彼女に向き直る。


「じゃあもう私と銀ちゃん殺さないアルか。」


「それとこれとは別、次会った時は容赦なく殺すから。」

(じゃあさっきの謝罪何？！何が別なの？！どんだけ夜兎族と銀さんに恨みあるんだこの人！！)

予想外の展開に心の中でツッコんだ。


「おいおい、さっきもはぐらかしたけどよ、何、俺達何かした？
いい加減理由教えてくれよー、もし殺されても納得いかねぇまま死にたくねぇよ俺ら。」

銀さんの言葉に竜胆さんはまた黙り込んだ。









「私の愛する人を.....殺したから。」

しばらくして彼女が答えた声は怨念こもった低くて小さい声だった。



「夜兎族と銀ちゃんに、アルか？」


恐る恐る確認するように問い返す神楽ちゃんに、彼女はゆっくりと頷く。

その傍ら、


銀さんは一人、言葉を失ったように静かに俯いた。






(まさか心当たりが...)

警察も人間だから、先生も人間だから、そりゃ良い奴悪い奴いますよ→←犯人は普通自分の事犯人だなんて言わないよ、だから犯人なんだよ

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