検索窓
今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:115,317 hit

人を詮索する時に慎重になるのはもはや礼儀 ページ32

〜銀時side〜

「私は質問を受けに来たんじゃない。」


ふい、と顔を逸らす女は、何か言いたげだが中々ハッキリとそれを口にしない。

すると口より先に、腹の虫が答えた。


「おいぃー、ここは食堂じゃねぇんだぞ。それどころか冷蔵庫は空なんだから!」

「堂々と言わないで下さいよ恥ずかしい。僕が今から何か買ってきます!」

気を利かせたのか新八が無理やり神楽も連れて出ていった。


沈黙が始まったが、すぐさま俺が口を開いた。

「あのさー、もう一回聞くけど、何で俺の事殺そうとしてんの?」

「それより、あの夜兎族の娘達とあんたが知り合いだったとはね。」

「えっ、何でそんな華麗にスルーできんの。

てか、え?俺達どっかで会いました?さっきから俺の事知ってるみたいだけど。」


すると女はまた黙り込んだ。


何なんだ?

ずっと顔逸らしてっし。


「そう、大昔に会った。」



昔会った?

昔っていつだ?



「えっ、えーと?寺子屋にいた子?わりぃけど俺寺子屋にいた女子の顔全然覚えてねぇんだよ。」


「ふふ、バカ。」

何がおかしいのか小さく笑って呟いた。


つか、笑うんだな。




神楽達が言ってた通り、顔は全く一緒なのにAとはまるで別人だ。


なんつーか、大人びてるって言うか、老けてる?


「おいお前ー、今何歳だ?」

「それを聞いてどうするの。」

「いいから、」

「25くらいじゃない...」

思わず瞬きを繰り返した。



Aは18っつってたよな、


だから大人びて見えたのか?


えっ、なのになんでAより貧乳なの、どゆこと?



露骨に胸部を見たせいで女はさりげなく腕を組んで隠した。

「次は私の質問に答えて、あの夜兎族の娘と男とは何か関係あるの?」

「あー、兄妹、だな、」

兄妹という言葉を聞いた瞬間立ち上がる女の腕を咄嗟に掴む。

「アイツらとはグルじゃねぇよ!!」

「離して!信じられるわけないでしょ!!」

「待て待て逃げる前にせめて飯食っていけ!!」


すると素直に逃げ出すのをやめ、再び長椅子に腰を下ろした。

どんだけ飯食いてぇんだよ。


「つか、お前本当に腹満たすためだけにここに来たの?」

「ええ、」

「レストラン行きゃいいじゃねぇか、」

「お金ないもの、食い逃げは犯罪でしょ。」

「テメーの犯罪の判断基準どうなってんだよ!!食い逃げはダメなのに天人は殺すのかよ!!!


あ、」


一時のテンションに身を任せたせいでつい口が滑っちゃった。

犯人は普通自分の事犯人だなんて言わないよ、だから犯人なんだよ→←藁にもすがる思いで頼みに来た、とかちょっと失礼だ



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (76 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
168人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 坂田銀時 , 神威
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

のと丸(プロフ) - ジャスタウェイさん» ジャ、ジャスタウェイさん...!初めまして!!お褒めのお言葉誠にありがとうございます!!更新頑張ります〜(●´▽`●) (2019年8月13日 20時) (レス) id: 73b1ba17eb (このIDを非表示/違反報告)
ジャスタウェイ - とても面白いです。ぜひ更新頑張ってください。 (2019年8月13日 19時) (レス) id: f6013c941d (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - みぃさん» みぃさんこんにちは〜!!超特急で帰ってきてしまいましたね笑応援ありがとうございます!!(●´▽`●) (2019年8月9日 16時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - こんにちはです!帰って来るの待ってました。これからも頑張ってください! (2019年8月9日 16時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - シルバさん» コメントありがとうございます!!すごくすごく嬉しいです!!。゚(゚^ω^゚)゚。更新停止と宣っておきながら、結局更新再開することになってすみません(TT)節操なしの作者ですが、何卒宜しくお願いします!<(_ _*)> (2019年8月9日 12時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月28日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。