病院では、お静かに ページ49
「うるせェよV字ハゲ!!ここどこだと思ってんだ!!病院だぞ病院ー!!」
口火を切ったのは疎ましそうな目で声を荒らげる銀さんだった。
「誰がハゲだボケェ!!つかお前こそうるせぇじゃねーか!!」
「まぁまぁお二方、そこまでにしてくだせェ。
俺達ァ大事な用があって来たんでさァ。ちょっと失礼しますよ。」
美青年こと沖田くんが冷静な声で二人を宥めると、
ぞろぞろと黒服の男達が病室に入ってきて、私のベッドをあっという間に包囲した。
「実はね、アンタに今、『狐の虐殺鬼』こと、天人連続殺人犯の疑いがかかってるんでさァ。」
淡々とした口調で赤い瞳が私を見下ろす。
(え、)
「今、何て...」
恐る恐る訊ねる新八くん。
「だから、この娘っ子が狐の虐殺鬼じゃねぇかって話に」
「「「はぁァァァァァア?!??!!」」」
私以外の三人が彼の話を遮って、素っ頓狂な声を上げる。
「オイ、何ほざきやがんだヨ鬼畜サド!!!人違いにも程があんダロボケカス!!!」
少女がヤクザのような口ぶりで酷い悪態をつく。
それに続いて銀さんも声を上げる。
「そーだそーだ!!よその家の水入らずに水刺すなんざ野暮だろーがよォ!!茶番に付き合ってる暇はねんだよ、帰りやがれ!!」
彼ら、いや、もはや土方さんだけに鳩を追い払う仕草をやってみせる銀さん。
顔を歪ませる彼は、腹が立つのをどうにか堪えている様子。
「すいやせん旦那ァ、これ、ガチなんでさァ。
この娘っ子に、今世間の安寧を揺るがす連続殺人犯の容疑がかかってるんでさァ。
なんで、確認のため、
服脱いでもらっていいですかィ?」
「はい?」
私は言葉の意味を理解して、理解出来ずに思わず聞き返した。
「あのすみませんけどねぇ!!ウチのAは見せもんじゃないんですよ!!もうホント!!迷惑なんで帰って下さい!!」
「そうですよ!!Aさんが連続殺人犯なワケないじゃないですか!!つか服脱げってどういう了見だ!!」
「そうアル!!いい加減にしろヨお前ら!!警察だからって女の子の服脱がすのも天下御免で許させると思うなドアホ!!」
万事屋一同、焦りを隠す余裕もなく躍起になって叫ぶ。
「ありゃ、語弊でもありましたかィ?」
「語弊の何ものでもねェよ!!!俺達が聞いても「ハァ?!」ってなるわ!!ちゃんと説明しやがれ!!」
土方さんにまでツッコまれた沖田くんは、へーい、と気だるげに返事をしてもう一度私の方を向いた。
まだ1ヶ月も経ってないのにシリーズ3突入致します→←大粒の雨降って地固まる頃に水が垂直に刺して地を割る
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のと丸(プロフ) - 餅みそさん» ありがとうございます!!更新頑張ります(●´▽`●) (2019年7月30日 12時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - こういう話し好きです!続き楽しみにしてます。更新頑張ってください (2019年7月29日 19時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - MIRAIさん» コメントありがとうございます!!読者様にワクワクできるよう話を練っているので、そう言っていただけて本当に嬉しいです!!(´>ω<`)これからまたどんどんストーリーが展開していくので、どうぞ最後まで楽しんでって下さい!! (2019年7月26日 5時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
MIRAI - 先がわからなくってドキドキしながら読んでます!とっても面白いです。頑張ってください!! (2019年7月26日 3時) (レス) id: c6a480e818 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - 金持ちのボンボンになりたいさん» コメントありがとうございます!!ミステリー!そう言って下さるとは思いませんでした!(*^^*)これからもどうぞ楽しんでいって下さい!! (2019年7月25日 14時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月18日 20時