目は口ほどに物を言うというように、会話は相手の目を見てするもの ページ31
私達は木陰の中にあるベンチを選び、人一人分の間を開けて腰を下ろした。
「神楽ちゃんはともかく、新八くんは大人しいし面倒事起こさない子だと思いますけど...」
私はそれとなく話の続きを振ってみる。
すると、どうにも答えを渋るように、んー、と唸る銀さん。
ようやく口を開いたかと思うと、
「お前といると、こう、何か思い出せそうなんだよ。」
意味不明な答えが飛んできた。
「いや、別に変な意味じゃねーよ?
ただ、何かが思い出せそうっていうかその何かが何か知りたいっつーか.....いやもう何言っても変に聞こえるな、やっぱ忘れてくれ。」
頭を抱えて結局答えを濁した銀さん。
「ふふ、まあいいですよ、私は銀さんといる方が気が楽ですから。」
そう笑って言うと、私はまた一つ話の種をまいた。
「そう言えば、銀さんと神楽ちゃん達はいつから一緒に働いてるんですか?」
「いつから?いつからって、そーいやいつからだっけ。
新八はーあの日だったな、パフェ食って天人気絶させて色々あってアイツのバイトクビにさせちまったから、俺が雇ったんだよ。うん、確かそんな感じだった。
で、神楽は、スクーターで轢いたのがきっかけで、ヤクザに追われてたところを助けてやったら脅迫に近い形で強引に雇わされた。俺に。」
淡々と単調な声で語り切った銀さん。
「奇抜というか特殊というか派手な出会い方だったんですね。」
パワーワード達が押し寄せたせいで頭が混沌としたが、
要するにとても普通とはいえない出会い方をして仲間になったらしい。
すると銀さんがため息混じりに再び語り出した。
「考えてみりゃ本当に厄介なガキ共だよな、
人のおやつ勝手に食うし、油断すりゃ三日分の飯まで食いやがるし、面倒事ばっか持ってくるし、依頼が入らねーと俺が悪いみたいに言うし、二度寝邪魔するし、給料せびるしよ、Aもそう思うだろ?」
「いや最後は銀さんが悪いです。」
思わず口からツッコミが漏れる。
「でも、ふふふ」
私は思わず笑い出した。
「え、なに」
私が笑う理由が分からず、キョトンとした顔で訊ねる銀さん。
ひとしきり笑い終えると私は彼の目を見つめて言った。
「銀さんは、神楽ちゃんと新八くんの事が、大好きなんですね。」
その言葉に銀さんは、目を丸くし、口が開き、そして少し顔が赤くなったように見えた。
そして私を見つめたまま数秒停止する。
時間が止まったみたいだった。
恋は見境なしに相手を選ぶ時が稀にあるけど、どうにも為す術がないから天に任せよう→←まあただのつなぎですねこれは
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のと丸(プロフ) - 餅みそさん» ありがとうございます!!更新頑張ります(●´▽`●) (2019年7月30日 12時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - こういう話し好きです!続き楽しみにしてます。更新頑張ってください (2019年7月29日 19時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - MIRAIさん» コメントありがとうございます!!読者様にワクワクできるよう話を練っているので、そう言っていただけて本当に嬉しいです!!(´>ω<`)これからまたどんどんストーリーが展開していくので、どうぞ最後まで楽しんでって下さい!! (2019年7月26日 5時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
MIRAI - 先がわからなくってドキドキしながら読んでます!とっても面白いです。頑張ってください!! (2019年7月26日 3時) (レス) id: c6a480e818 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - 金持ちのボンボンになりたいさん» コメントありがとうございます!!ミステリー!そう言って下さるとは思いませんでした!(*^^*)これからもどうぞ楽しんでいって下さい!! (2019年7月25日 14時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月18日 20時