人はみな好きな自分と嫌いな自分を認めなければやっていけない ページ24
「何か買うか?その金で。銀さん今糖分摂取したから、機嫌がいいんだ。
俺が機嫌良いうちに好きな店行ってこい。着いてってやるよ。」
「急になんですか、糖分さまさまですね。」
再び優しくされて、もうどう応えるのが正解なのか分からず、素っ気ない態度を取ってしまった。
これだから私は恋愛が下手なんだ。
(恋愛が....下手?)
ふと浮かんだ言葉に意識がいく。
(恋愛が下手って何?
私今恋愛でもしてるっていうの?
誰に?
この人にぃ?
いやいや、
さっき奢られたぐらいで、
恋に落ちたとか、
さすがに私もそこまで単純じゃないから!!!
やだよ奢られたくらいで恋に落ちるとか、
私のプライドが許さないよ??)
「おい、どうした?店まわらなくていいのか?」
一人自分に逆ギレしていると、銀さんの声で我に返った。
「あ、じゃあ....あそこ、」
控えめな声で私が指さしたのは、かんざしや鏡、扇子などの小物が売ってあるお店。
「女はあーゆーのほんと好きだな、......どうした、ほら、行くんだろ。」
「はいっ」
慌てて歩き始めた銀さんの後ろについた。
(そう、私はそんな容易く落ちたりしないから。)
意地を張ったようにも、言い訳にも聞こえるセリフを心の中で断言すると、
この事はもう忘れよう、と店の方に集中した。
_________________.....
「おいおい、こんなもんが万札いくのかよ。ぼったくりだろ。」
「銀さん聞こえちゃいますよ!声抑えて!...私もぶっちゃけそう思いますけどね。」
高級な鏡を手にしてケチをつけた銀さんを、私は同感しつつ注意した。
私も実はおしゃれにはあまり敏感でもなければセンスもない。
だから、おしゃれのためだけに大金を使う子の気が知れない『低女子力』女なのだ。
と言ってもやっぱり一応女の子なので、全くおしゃれに関心がないというわけでもない。
「銀さん、これ可愛くないですか?」
私の素朴な疑問に対し、面倒そうなぼーっとした目で答える銀さん。
「どれも同じにしか見えねぇよ、まだ決まんねーのか?そろそろ血糖値下がってきたよ俺。」
「早いです!まだ10分も経ってません!」
彼の言葉にツッコミを入れるものの、私もその言い分には共感した。
やはり人の買い物に付き合うのは大変なのだ。
もうこの女っ気のある煌びやかな場所が退屈になってきたのか嫌気がさしてきたのだろう、
やっぱり男だなぁ、と思うと私は口を開いた。
可愛くない乙女という生き物は存在しない→←恋に落ちるということは、惚れる側と惚れられる側どちらのせいなのか
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のと丸(プロフ) - 餅みそさん» ありがとうございます!!更新頑張ります(●´▽`●) (2019年7月30日 12時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - こういう話し好きです!続き楽しみにしてます。更新頑張ってください (2019年7月29日 19時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - MIRAIさん» コメントありがとうございます!!読者様にワクワクできるよう話を練っているので、そう言っていただけて本当に嬉しいです!!(´>ω<`)これからまたどんどんストーリーが展開していくので、どうぞ最後まで楽しんでって下さい!! (2019年7月26日 5時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
MIRAI - 先がわからなくってドキドキしながら読んでます!とっても面白いです。頑張ってください!! (2019年7月26日 3時) (レス) id: c6a480e818 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - 金持ちのボンボンになりたいさん» コメントありがとうございます!!ミステリー!そう言って下さるとは思いませんでした!(*^^*)これからもどうぞ楽しんでいって下さい!! (2019年7月25日 14時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月18日 20時