どんな小さい光でも、それは光に変わりないのだから、そこ目がけて暗闇から脱しろ ページ11
「あの、何でしょうか、私にー、何か...。」
恐縮した態度で困り顔の店主が口を開いた。
きっとヤクザか何かの悪党達がイチャモンを付けに来たと思って怯えているんだろう。
「ああ、そんな深刻な話じゃないんです!ただ、お聞きしたいことがあって伺った限りでして。」
店主の悪いイメージを払拭すべく慌てて明るい声調で話し笑顔を貼る新八くん。
「おっさん、この紙っきれに見覚えないですかね?万事屋やってる坂田銀時って言うもんなんですけどね」
銀さんに依頼書と共に名刺を受け取り、はぁ、とだけ相槌を打つ店主。
「三日ほど前にウチに届いた依頼書なんですけど、どうにも不明な点がありましてねぇ、
それについて話したくて郵便局でこの依頼書の送り主を特定してもらったら、どうやらこの店から届いたらしくてね?こうしてお伺いしたんですよ、
ところでおたく阪東さん?」
「はい、まぁ私が阪東ですけど、」
唐突に渡された古い手紙に目を凝らしてしばらく見ると、首を傾げて「さっぱりですね。」と一言。
「おっさん、シラを切るつもりなら無駄ですよ?
だっておっさん、阪東さんなんでしょ?
責任はきちんと取ってもらわないと〜、こっちだって商売でやってんですから。」
当の本人の言葉を是が非でも聞き入れようとせず、責任という言葉を使って脅す姑息な銀さん。
なんせお登勢さんにあんな大口叩いて出てきたのだ。
書いた覚えないと言われてお終いにされちゃ、
大富豪になる事も滞納してる家賃全て支払う事も出来ずに、
恥とくたびれだけ儲けて帰るはめになる。
何より期待させるだけさせといてお金の話を無かったことにされるのが許せないのだろう。
必死である。
そんな強いるような、もはや、乞うような彼の頑固さに同情したのか折れたのか、もう少しだけ考えてくれた。
「んー、もしかしたら、なんですけど、うちの親父の仕業の可能性もなくは...」
渋々可能性を見出して話に乗ってくれた優しいご主人。
私と新八くんは顔を合わせて、(優しい人で良かった)という気持ちを共有した。
そんな微かな希望を逃さすことなく銀さんが目を輝かせて食らいつく。
「その親父さんの下の名前は...何です?」
銀さんはゴマをするような手つきで表面だけで笑顔を作って聞く。
「阪東秀策ですが、」店主さんからその名前を聞いた瞬間、銀さんはもちろん、新八くんまでもがガッツポーズを見せた。
阪東秀策は、確かに送り主の名と一致したからだ。
ところで既に載せた話でも、ちょくちょく修正してます。呼び方とか変えてます、内容に関わる所は変えないようにしてます→←立ち向かう勇気も逃げ出す勇気も紙一重
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のと丸(プロフ) - 餅みそさん» ありがとうございます!!更新頑張ります(●´▽`●) (2019年7月30日 12時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - こういう話し好きです!続き楽しみにしてます。更新頑張ってください (2019年7月29日 19時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - MIRAIさん» コメントありがとうございます!!読者様にワクワクできるよう話を練っているので、そう言っていただけて本当に嬉しいです!!(´>ω<`)これからまたどんどんストーリーが展開していくので、どうぞ最後まで楽しんでって下さい!! (2019年7月26日 5時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
MIRAI - 先がわからなくってドキドキしながら読んでます!とっても面白いです。頑張ってください!! (2019年7月26日 3時) (レス) id: c6a480e818 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - 金持ちのボンボンになりたいさん» コメントありがとうございます!!ミステリー!そう言って下さるとは思いませんでした!(*^^*)これからもどうぞ楽しんでいって下さい!! (2019年7月25日 14時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月18日 20時