知っている人の知らない一面という衝撃 ページ5
〜銀時side〜
もしだ。
もしこれが誰かのイタズラだったら、
俺に喧嘩売る身の程知らずさにも腹が立つが、
なんと言っても
人の名前を勝手に借用して騙すっつー汚ぇ手段を許せそうにない。
やるからには堂々と本名晒せってんだ。
そしたら俺だって快く相手してやるのに。
(ま、だけど...)
ふと空を見上げると、朝は晴れていたのに今は雲が淡い水色の空を隠していた。
後ろを歩く三人のガキの足音が着いてくる。
(松陽と俺に接点があることを知ってる奴なんてそうそういねぇ。てか俺あんま覚えてねぇよ昔の同期の顔とか。)
手がかりがあるようでないような不透明な目先をどう行こうかと悩む俺に、
新八が顔を覗かせてまた新たに質問を投げてきた。
「それで、銀さんとその依頼人の方はどんな関係なんですか?知り合いなんですよね?」
(そういや言ってなかったな)
「まぁな、ガキの頃俺に勉強と剣術教えてくれた先生だよ。」
そう端的に言うと、口を開いたのは神楽だった。
「先生があんな無神経ではしたないこと書くなんて世も末ネ。
そんな先生だから銀ちゃんみたいな家賃も給料もろくに払わないくせパチンコばっかりして金ふいにするロクデナシが育ったわけアルか。納得ネ。」
鼻をほじりながら、軽蔑するような冷めた眼差しを向けてきた。
クソガキめ。
「い、いや待て神楽!!俺がロクデナシなのは認めるが、松陽はそんな奴じゃねぇよ!!」
神楽の松陽に対する悪評に慌てて俺は否定した。自分は肯定して。
「じゃああの紙きれに書かれた失礼な文章は何アルか、どう見ても常識知らずの恥知らずアル。」
「確かにあれはそうだけど!!でも、違うんだって!!俺だっておかしいと思ってたんだよ今!!」
俺の言い分を半信半疑くらいで聞き流す神楽。
「じゃあ誰が書いたって言うんですか。」
「でも銀さん、あの字は確かに松陽さんの字だって言ってませんでした?」
新八とAが立て続けに質問で攻めてくる。
「だから俺も困ってんだよ。アイツはあんな事絶対に書く奴じゃねぇのに、字だけはアイツの字なんだ。
真似て書いたんだとしても、それはアイツの字をよく知ってねぇと書けるもんじゃねぇ。」
はぁ、とあまり腑に落ちない感じで返事をする二人。
「ま、ともかくこの手紙が直接入れられたか、配達されたかを確かめる必要があるってこった。」
俺が簡潔にまとめて言うと、三人は口を噤みしばらく大人しくなった。
パトカーが目に入ると、何もしてないのに何故か緊張する→←1Rとは、ワンルームの事で、1番小さい部屋の間取りを指す
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のと丸(プロフ) - 餅みそさん» ありがとうございます!!更新頑張ります(●´▽`●) (2019年7月30日 12時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - こういう話し好きです!続き楽しみにしてます。更新頑張ってください (2019年7月29日 19時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - MIRAIさん» コメントありがとうございます!!読者様にワクワクできるよう話を練っているので、そう言っていただけて本当に嬉しいです!!(´>ω<`)これからまたどんどんストーリーが展開していくので、どうぞ最後まで楽しんでって下さい!! (2019年7月26日 5時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
MIRAI - 先がわからなくってドキドキしながら読んでます!とっても面白いです。頑張ってください!! (2019年7月26日 3時) (レス) id: c6a480e818 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - 金持ちのボンボンになりたいさん» コメントありがとうございます!!ミステリー!そう言って下さるとは思いませんでした!(*^^*)これからもどうぞ楽しんでいって下さい!! (2019年7月25日 14時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月18日 20時