カツアゲとは脅される側より脅す側に金銭的余裕が無い惨めな行為である ページ3
「どうしたんですか銀さん。そんなにヤバいんですか。」
「何何？いくらだったアルか？」
恐る恐る覗き見る私達。
すると銀さんは私たちに見せまいとすぐにそれを閉じると自分の両手で胸の中に抱きしめた。
「お、おいババア。上乗せしてんだろ、利子なんて水くせぇもん付けんなよー。」
ははは、と引きつった笑顔と震えた笑い声はもはや動揺を隠しきれてはいなかった。
「何にも上乗せなんかしちゃいないよ、事実を赤裸々に綴ったまでさ。」
目も合わせずタバコの煙を細く吐くお登勢さん。
「いやー、嘘だろ？いやいや、さすがにこの額はないってー、冗談キツイぜババアもーほんと、ほんと嘘だよねー、嘘って言ってくれよーー！！」
「えー！銀ちゃんいくらアルか！私にも見せてヨ！！」
神楽ちゃんが、銀さんにしっかりと抱かれた帳簿を奪おうと力ずくで襲いかかる。
「ちょちょちょ！これは子供が見るもんじゃありません！！ホントやめてーーー！！」
何とか魔の手から逃れて息を切らす銀さんを見て、もはや言うまでもなく呆れ顔の新八くん。
「あ、でもま、大丈夫....かな、うん、大丈夫か。おいババア、俺もうすぐ大富豪になるからそしたらこれー、うん、全額払うよ。」
「ほんとかい？男に二言はないよ、でも、大富豪ってまた何を企んでんだい。ギャンブルやるってんならやめときな。」
「いや、ギャンブルじゃねぇ、ちゃんと仕事して大富豪になるんだよ。これ見て。」
依頼書を差し出され、それを読んで顔をしかめるお登勢さん。
「はー、いくらでも差し上げるねぇ、でもさすがに差し上げるったって限度があるでしょうよ、嘘かもしれないし、」
「いーや、例え限界だって言われても嘘だって言われても俺ぁたかるよ？脅すよ？巻き上げるよ？」
「おおー！銀ちゃん金にがめついアル！！」
「まあな！」
「いや、何誇らしげに言ってんですか、傍から見たらめっちゃカッコ悪いですよ。」
新八くんのツッコミにお登勢さんと私だけが同感した。
「そんじゃ、ババア、俺ら仕事行ってくるわ。またな。」
いつの間にか玄関先までスタスタと歩き始めた銀さん。
それを見逃さなかったお登勢さんは、鬼の形相で帳簿を持つ彼の肩に手を置き、引き止める。
「なに、ババア。」
「あんた、それどこ持ってくつもりだい、」
「えーと、焼却炉？」
苦笑いを浮かべて答える銀さんの返答に、お登勢さんの堪忍袋の緒が切れる音がした。
１Rとは、ワンルームの事で、1番小さい部屋の間取りを指す→←金持ちは金持ちなりに貧乏は貧乏なりに
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のと丸(プロフ) - 餅みそさん» ありがとうございます！！更新頑張ります(●´▽`●) (2019年7月30日 12時) (
レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - こういう話し好きです!続き楽しみにしてます。更新頑張ってください (2019年7月29日 19時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - MIRAIさん» コメントありがとうございます！！読者様にワクワクできるよう話を練っているので、そう言っていただけて本当に嬉しいです！！(´>ω<｀)これからまたどんどんストーリーが展開していくので、どうぞ最後まで楽しんでって下さい！！ (2019年7月26日 5時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
MIRAI - 先がわからなくってドキドキしながら読んでます！とっても面白いです。頑張ってください!! (2019年7月26日 3時) (レス) id: c6a480e818 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - 金持ちのボンボンになりたいさん» コメントありがとうございます！！ミステリー！そう言って下さるとは思いませんでした！(*^^*)これからもどうぞ楽しんでいって下さい！！ (2019年7月25日 14時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のと丸 | 作成日時：2019年7月18日 20時
