おのが信念ぶつかり合った時どちらを優先するか ページ39
「そう言えば、夕飯あんまり食べてませんでしたよね。風邪薬は飲みましたか?」
「いやー、それが使い切ってたみたいで。」
風邪を引いていることは既に気付いていたらしいが、生憎薬がなかったようだ。
「お薬は常備していないとダメですよ。明日私が買ってきます。」
「それはー、新八か神楽にでも頼め。お前は怪我人なんだから、安静にしてなきゃダメだろ。」
私の提案にすかさず反対する銀さん。
「はい、分かりました。じゃあ、銀さんはもう寝て下さい。このままじゃ身が持ちませんよ。ほら、横になって、」
私が布団へ入る事を促すと、聞く耳を持たず、それどころか私が寝るように指示してきた。
「風邪を引いた人を置いてのうのうと寝られるわけ無いでしょう。銀さんが寝ないなら私も寝ません。」
自分の体の方がよっぽど私よりキツいくせに、意地を張ってるのかと思うと妙に腹が立った。
「いやいや、ここは素直に寝ましょうよ。
それにほら、夜更かしは美容の大敵って言うだろ、
Aちゃんーこのままじゃブサイクになって目が覚めるよ?いいの?」
「たった一日じゃ何も変わりません!....嫌ですよ、そんな薄情な事するなんて、」
俯いて答えると、銀さんもまた話を続ける。
「何も薄情な事じゃねぇよ。いいから子供は黙って寝なさい。」
「嫌です!銀さんが寝たら、私も寝ます。銀さんが寝ないなら私も寝ません。」
意地を張る私に呆れた様子を見せる銀さん。
「いやぁ、もーそういうのいいから、大人しく寝て下さい。お願いします。特別に350円あげるから。」
何が特別で何故350円なのかは微塵も理解できなかったが、それだけでは私は引かない。
「....どうしたら寝てくれるの。」
「銀さんが寝てくれたら、ですよ。」
私の頑固さに彼はため息をついた。
「お前も鈍い奴だな。あのね、これ言うの本当はカッコ悪いから嫌なんだけど、察してもらえないようだから言うわ。
俺には人との約束を破る方がよっぽど薄情な事なんだ。だから、俺の信念を貫かせてくれ。」
今まで月ばかり見ていた彼が、私に視線を落として言った。
「約束って?」
鈍感な問いに少しだけ呆れた目を見せる銀さん。
「俺が寝ちまったら、お前の身を守れんだろーが。そしたら新八とお前との約束を破る事になるんだ。分かったか、分かったらさっさと寝ろ。」
全て言いきったと言わんばかりの表情で催促する。
だけど、それで私が納得するわけではなかった。
やっぱり大人ってホント色々とズルい→←大人というのは魅力的に見えるが、存外大したことなかったりする
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のと丸(プロフ) - 雪華さん» わー!鋼錬の小説で、コメントして下さった方ですよね!ありがとうございます!(´∀`*)続編というか、新作ですが;; (2019年7月15日 9時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 続編おめでとうございます! (2019年7月15日 8時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - みぃさん» 初めまして!コメントありがとうございます!!ご感想とても嬉しく、励みになります!。°(°´∀`°)°。銀魂の小説は初めてなので至らないところがあるかもしれませんが、今後とも楽しんで下さい(´▽`*) (2019年7月13日 16時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 初めましてです!とても面白いです!この作品が大好きです。更新頑張ってください! (2019年7月13日 16時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月10日 22時