厨二病みたいなネーミングですがご了承下さい ページ31
「"狐の虐殺鬼"。」
すると、急に新八くんがメガネを光らせ、説明口調になった。
「この呼び名は、その犯人の数少ない目撃情報で得た『狐のお面で顔を隠している』という事実と、
殺害方法があまりにむごいことで『虐殺鬼』と名付けられ事により生まれた、彼の世間一般の呼称です。」
「そうアル、コショーアル。コショー。」
「いや、香辛料のコショーじゃないからね神楽ちゃん。呼称だから。」
シリアスな雰囲気が神楽ちゃんのボケで緩和される。
新八くんは夕飯の準備をしながらその続きを話してくれた。
そんな私も、新八くんの手伝いをしながら聞く。
「"狐の虐殺鬼"が天人を成敗するようになってから、もうかれこれ一年は経つのかな。」
「成敗?」
私が疑問に思った単語をピックアップして訊ねる。
「あー、なんというか、ニュースではああやって『連続殺人犯』とか物騒な呼び方してますけど、
彼が殺す奴は皆、重度な犯罪を犯した天人に限るんですよ。
だからと言って殺していい理由には、もちろんならないですけどね。」
なるほど、新八くんが成敗という言葉を使った理由が分かった。
つまり狐の虐殺鬼と呼ばれる犯人は、どうやら重罪を犯した下劣な天人だけを殺すらしい。
「彼は人間は殺さないの?」
新しい質問を投げかける。
「殺さない、と言うより、人間には関心も持たずに手を出さないという感じですよ。
例え同じ重度な犯罪を犯しても、天人しか彼は殺しません。
警察にバレて逮捕されてようが、まだ悪事がバレていなかろうが、関係無し。
彼自身が、重罪を犯していると判断した天人は、片っ端から殺してるって感じです。
今回の事件もまた、人身売買罪っていう重罪を犯した天人だったんですけど、
やっぱり死刑執行日の前夜に彼らは殺されました。
あの晩も警察がしっかり警備していたらしいんですが、にも関わらず犯行を実行して、捕まること無く去ってしまったそうです。
まるでこの手で俺が殺すから、勝手に死なせる事は許さないーみたいな感じですよ。」
話を聞く限り、彼はどうやら一概に悪人とは言えないような奴らしい。
気付けばテーブルの上が夕飯の食卓に変わった。
今日の夕飯は、天ぷらだ。
神楽ちゃんはもうつまみ食いをしているが、新八くんは気づいてない様子。
「たぶん攘夷浪士の一人なんじゃないかなって皆思ってるんですけどね。」
また新たに理解のできない単語が耳に入った。
自分の状況が把握出来ないのってお化け屋敷にいるより怖い→←常識というものは、一人でこっそり身につけたいものですね
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のと丸(プロフ) - 雪華さん» わー!鋼錬の小説で、コメントして下さった方ですよね!ありがとうございます!(´∀`*)続編というか、新作ですが;; (2019年7月15日 9時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 続編おめでとうございます! (2019年7月15日 8時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
のと丸(プロフ) - みぃさん» 初めまして!コメントありがとうございます!!ご感想とても嬉しく、励みになります!。°(°´∀`°)°。銀魂の小説は初めてなので至らないところがあるかもしれませんが、今後とも楽しんで下さい(´▽`*) (2019年7月13日 16時) (レス) id: 3187970ecf (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 初めましてです!とても面白いです!この作品が大好きです。更新頑張ってください! (2019年7月13日 16時) (レス) id: d77d134be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のと丸 | 作成日時:2019年7月10日 22時