第３３魂 ページ33
「……………………」
心配そうに、神威はAの顔を伺った。声も掛けられないぐらい、彼はヒドイ顔をしているのだ。
Aは静かに、瞳を細める。
──例え、それが。手に負えない最強の不良だとしても、同じ過ちはもう……二度と。
『……少し、席を外す』
そう言って、彼達の中から離れた。
少し、気を落ち着かせる時間がほしい──。
「Aー！」
「番長。しばらく、放っておいてやれ」
阿伏兎が神威を止めた。神威はブンブンと首を振る。
「でも、あのままじゃ……！」
「少しだけで良い。アイツを一人にさせてやれ。今の俺達にはそれしか、してやれねーよ」
云業も同意するかのように、ゆっくりと頷く。
「………………」
──そうか。俺、Aと知り合ってまだ。
一日も経ってないんだ。
神威は、手すりから景色を眺めるAの背中を悲しげにソッと見つめた。
「……ゴメンね、A」
俺は彼を知らなさ過ぎる＿＿
──ひゅうぅ……
風が耳元を軽く通り抜けた。Aは手すりに
肘を置き、顎を手の平に設置させている。
『………………』
──アレから、三年。
サラリと前髪を払って、左額に触れると、ソコには斜め一文字に入った傷痕があった。
忘れたらいけない、記憶の欠片。
──この傷跡は、死ぬまで背負って行かなければならない。俺の運命(ｻﾀﾞﾒ)であり、報い。
ギュッと前髪を握りしめ、左目を隠した。
『全てを失くしてから、覚悟を決めたはずなのに……』
神威の言葉で恐れた自分が、どうしようもなく弱い。
あの日から、俺は成長なんてしてないんだ。
もっと、強くならないといけないのに……ッ！
……無理するなよ。A……
『！、晋助』
────そうか。コレぐらいで取り乱しちゃ、
誰も守れないんだ──
ドクンドクンと速まる胸の鼓動。ソレを抑えるように、両手でグイッと押しつけた。
『……ひとまず、落ち着かないと』
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
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綿貫(プロフ) - レンジさん» ありがとうございます！コレからも、起承転結をメリハリを付けていくのでヨロシクお願いします♪ (2014年10月14日 8時) (
レス) id: 47b4b0da20 (このIDを非表示/違反報告)
レンジ(プロフ) - 面白いです！(*`∀´*)これからも頑張ってください！(^-^) (2014年10月13日 20時) (レス) id: f12d706a63 (このIDを非表示/違反報告)
綿貫(プロフ) - メーア=シュネー＠独露典領《小型戦艦海雪》さん» ですよね←目が回りますよね (2014年10月13日 17時) (レス) id: 47b4b0da20 (このIDを非表示/違反報告)
メーア=シュネー＠独露典領《小型戦艦海雪》(プロフ) - 確かに頭の中が数式だらけになりますよね← (2014年10月13日 9時) (レス) id: dcebb3bde5 (このIDを非表示/違反報告)
綿貫(プロフ) - 蟲師のギンコと申します。さん» ありがとうございます。この夢主くんは、俺の好きな性格を混ぜて作ったキャラなんです。後、イメージも。後々、色んな設定も出てくるのでご期待下さい！ (2014年10月10日 8時) (レス) id: 47b4b0da20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綿貫 | 作成日時：2014年9月18日 9時
