【銀魂】女隊士と愉快な仲間達８３

３９３４話 ページ45

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☆ 夜神side ☆



曲がったネズミの耳の形をしたカチューシャをゆっくりと直して、自分が何処に隠れているかも分からないまま、息を潜める。もしも見つかってしまったら、また足を引っ張る羽目となってしまうから、下手に動きたくない気持ちもあるけれど、少しでも貢献したいという前向きな強い気持ちも同じくらいあって、心の中は落ち着かなかった。

今回は、三対三のバトルだ。
もう少し大人数での戦いであれば、多少の余裕は許されただろうが、今はそうはいかない。一人でも脱落すれば、迷惑にしかならないのである。



夜神「(僕も、)」



ネズミのみが入れる狭い通路を這いつくばって進み、見つからないようにしながらちょっとずつ場所を動いて、チーズのぬいぐるみを探す。それくらいはしたかった。

自分が焦っている事に気付いた頃、ネズミ用の通路の終わりが見えて、一旦出なくてはならないのを把握。一瞬で通路を進み、もう一度別のネズミ用通路に入り込もうとしていれば「お、」なんて、声が。



宿息子「ヤガミン、みーっけ」



目の前では黒いネコミミをつけた宿息子くんが、こちらを見て不敵に笑っていた。僕は逃げることしか出来なくて、後方へ後ずさるってから全速力でダッシュする。しかしその隙に、ネコ用の通路がある壁から華麗に飛び降りた彼は、僕の前に立ち塞がると。



夜神「ひっ、」

宿息子「ごめんニャ」



意外にもノリノリに、蝶ネクタイを引っ張ると僕はまたもや早々に脱落をしてしまったのだった。────けれど。



土方「よくやった、夜神」

夜神「え･･････っ？」

宿息子「いっでェェエエ！！」



僕に気を取られていた宿息子くんの尻尾を、背後から副長が握り潰したのである。当然、強く電流が走った様子の宿息子くんはその場で悶えた。



土方「お前の仇は取ったぞ、夜神」

夜神「ふくちょ、」



ぼふっ、と大きな手を僕の頭に乗せると、副長は去っていく。僕は純粋に力になれたかもしれないというそれが嬉しくて、笑顔が隠せなかった。



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