3817話 ページ24
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いざ、見回りに出発しようとした時。門の前で待ち合わせた筈なのに、双子が見当たらなかった。しかも桃太郎は別の仕事に赴いているので、捜索を任せられない事態。素人三人に「ちょっと適当にパトロールしといて!」とも言えないので、仕方なく本日二度目の大捜索作業へと移る。
「人手も足りないし、お前らも探すの手伝って!」
宿息子「勿論っス!」
坊や「ったく、何なんだよあのガキ共・・・」
「迷子になられても困るから、三人はくれぐれも別行動しないでよ!」
夜神「は・・・はい・・・」
こうもひっきりなしに統率が取れないと、くたびれる。髪の毛をワシャワシャと掻き乱し、舌打ちをこぼして双子が行きそうな場所を手当り次第向かうことに。隊士達にもメールを残して、見つけたらとっ捕まえるように指示した。
双子が逃げた理由。手掛かりも何も無い状態で、思い当たる節など無く。・・・・・・泣く。
「あぁ〜もう・・・・・・!」
とっつぁん、申し訳ないけれど私には班長なんてまだ早かったです。叱られながらも命令をされる自由奔放な部下で居たいです。助けてください。解放してください。
切実に無謀な願いを抱きつつ、あんなに逃げ回っていた伝説の人斬りを再び屯所内で探す羽目になるだなんて思ってもいなかった、と一人で愚痴る。
「わ・・・!すいません・・・!」
全速力で廊下を駆けていると、曲がり角で女性と肩がぶつかった。見覚えの無い顔なので、すぐに女中ではなく新入隊士だと察して「ううん、こちらこそごめんね!怪我はない?」と、この機会に仲良くなろうと笑いかけてみる。
女の子とは、いつの時代も癒しの対象だ。
マイナスイオン的な何かを放っているのだろう。
ああ、神楽ちゃんに会いたい、妙ちゃんに会いたい。
「は、はい!大丈夫です!気にしないでください!」
「・・・そう?あ、でもお詫びに今度夕食をご馳走するよ!私、君達と同じ女隊士なのに、全然話す機会無いから、仲良くなりたいな」
「・・・・・・あ、良いですねー!楽しそー!」
「でしょ!」
「でも、またにします!あたし、時間無いんで〜!」
「えっ」
「ではまた!忙しいんで!」
そうして、シンプルにフラれたのであった。
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堕天使(プロフ) - リョさん» ありがとうございます、ご期待に添えるかどうかはわかりませんが、自分なりに頑張ってみようと決意しました、応援よろしくお願いします、(;;) (2018年10月24日 18時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
リョ(プロフ) - このお話本当に大好きなのでこれからもずっとずっと読み続けたいです(>_<)更新待ってます(^ ^)! (2018年10月24日 0時) (レス) id: 7bd47f200d (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - めええいさん» ありがとうございます、!私も読んでくださる貴方が大好きです、これからもよろしくお願いします! (2018年10月23日 14時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - かんなさん» ありがとうございます…、気長にお待ちください、頑張ってみます! (2018年10月23日 14時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - 鳥夢さん» いつもいつもいつもいつも、本当にありがとうございます。私も今、めちゃくちゃお腹すいてます、バイト中お腹なりすぎて、お客さんに変な目で見られました、仲間ですね、(違う) (2018年10月23日 14時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:堕天使 | 作成日時:2018年10月22日 22時