3398話 ページ31
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妙な蒸し暑さに寝苦しさを覚え、蒸気を身に纏ったように身体から吹き出る汗を拭い、胸の奥に残るゾワゾワとした感覚に頭が追い付かなかった。
そろりそろりと何かが迫って来そうな恐怖が、ずっと心の中に滞在し続け、永住する気満々なそいつをを阻む術を考える。
体内時計が馬鹿になってしまっているのか、空腹すら感じることは出来ずにいた。今が朝なのか、夜なのかさえ感じ取るのが不可能なのだ。
「・・・・・・満開、じゃん」
どんと咲き誇るそれを見て、季節が春なのを認識する。地面を覆うように張られていた氷も溶け、空から舞い落ちる雪も消え、桃色の花に生命が宿るその姿は限りなく尊かった。
散り行く様を見届けて、来年また同じように花を咲かすのを待つ。そんな幸福そのものの時間が、今後自分に訪れる事があるのだろうか。
山崎「おーい、起きてる?」
襖をコンコンとノックされて、振り返れば山崎が居た。ばっちりと視線が交わされ、私を呼んでるのだと自覚すると「うん」と呟く。ぼそりぼそりと声を発するのを間近で確認して「元気ないけど、何か悪い夢でも見た?」と尋ねてくる彼に、首を小さく横に振れば不思議そうに話を続ける。
山崎「会議、遅刻しちゃうよ」
「・・・ああ、」
山崎「副長がまた怒っちゃうからさ」
「・・・うん」
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堕天使(プロフ) - limeさん» 了解致しました!必ず神威、出します!楽しみに待っていてください(^^) (2018年6月9日 18時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - ご心配と温かいコメント、本当にありがとうございます!この通り、元気に生きてます。無理をしない程度にこれからもちんたら更新致します。でろんでろんのシリアスソースを綺麗に舌で拭い取り、余すことなく胃に入れて、胃が痛くならないよう祈ってます。 (2018年6月9日 18時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
青柳(プロフ) - シリアスソースでろでろで、なんかもう、お疲れ様です。神谷ちゃん、、、。更新頑張ってね!!! (2018年5月28日 23時) (レス) id: e6bd26296f (このIDを非表示/違反報告)
神薙(プロフ) - あんな時間にお疲れ様です。タコに感情移入しまくってます。シリアスソースかけすぎて胃もたれが.....っ!タコと桃太郎の会話が見られないと思うと辛いですけど、これからも読み続けます!お体に気をつけながら頑張ってください! (2018年5月28日 3時) (レス) id: 6a534b2023 (このIDを非表示/違反報告)
しらす。(プロフ) - お体大丈夫ですか?無理しないでくださいね。更新、本当にありがとうございます。更新通知がきた瞬間、目がギョッ!と開きました笑 (2018年5月26日 7時) (レス) id: cedf881a2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:堕天使 | 作成日時:2018年4月12日 18時