【銀魂】女隊士と愉快な仲間達６９

３２４１話 ページ8

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結局のところ、一切姿を現していない高崎を捕まえる事は無理だと分かった時、押し寄せた絶望は半端ではなかった。アイツのこれまでの決定的な悪事も、何故か逮捕に繋がらない。彼が地球に居ないのも原因の一つではあるが、問題はそこではなく調査機関が全く機能しない事だ。

明らかになっていくのは、幕府と高崎の癒着。そのくせ何も進展はない。苛立ちが最高潮に達したと言っても過言ではないので、畳を強く殴る。



「うぁ･･････」



やっぱり、嫌だよ。
静かなのは、好きじゃないよ。
もっと騒ごうよ、もっと笑おうよ、もっと喋ろうよ。
もっと、喋りたかったよ。

来年の誕生日は、一緒に祝うと誓った。おでんを屋台で食べて、ひっそり牛すじ串を食べようと誓った。まだそれすら達成されていないのに、どうして。



「勝手に･･････勝手に約束、破んないでよ･･･」



私を庇うなんて真似、百年早い。そんな事を頼んだ覚えはない。
庇ったのなら庇ったで、ちゃんと生きてくれないと困る。
アンタの命と引き換えに生きたって、楽しくない。
アンタも一緒に生きてくれなきゃ、楽しくない。

遺書は見つかっていないらしい。
部屋を捜索しても、見つかるのは真選組で過ごした思い出だけ。見た目とは裏腹に日記も発見されたけれど、そこは見た目通り、汚い字で大した内容すら書いていなかった。

『ねえさんを取り合った』
『ももたろうがムカつく』
『沖田たい長にしばかれた』
『ふく長におこられた』
『たのしかった』
『来年のたん生日がたのしみ』

まるで内通者とは思えない文面。たった一行なのに、簡単な漢字なのに、馬鹿らしいのに。そこら辺の漫画より笑えて、そこら辺の映画より涙が出て、そこら辺の次回予告より先が気になった。



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