【銀魂】女隊士と愉快な仲間達６８

３２１８話 ページ33

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☆ 沖田side ☆



幸いにも山崎が軽い怪我で済んだ為、黒と決まった隊士達を裁くのは可能になったのだが、逮捕状が出たとしても強制的に屯所へ連れ戻す事は不可能である。
頭に隊士を操作出来る何かが埋め込まれていて、俺がそのリモコンを持っていたのなら、意思と反して身体を動かすなんてのも夢ではないけれど、そんな馬鹿みたいな話は無い。

よって、米澤達の居場所を調べ尽くし、その場で手錠をかける、或いは斬るという選択肢しか、残されていないという訳だ。



土方「総悟、お前は近藤さんの護衛を頼む」

沖田「はぁ！？」

土方「ンだよ、不満か。Aが攫われちまった今、近藤さんが狙われる確率は五分五分。護れるくれェの強さと信頼性を兼ね備えてんのは総悟、テメェだけだ」

沖田「･･･俺は、Aさんを探す」

土方「ダメだ。それは俺がやる。山崎、お前には」
沖田「待て」

土方「･･･山崎、お前には百瀬と、」
沖田「待てっつってんだろィ！！」



土方は、場所に心当たりがあるのだろうか。
俺の話を無視して、スラスラと指示を述べるので肩を掴んで無理矢理振り向かせる。



沖田「アンタ一人で何が出来るってんでィ･･･心当たりがあんなら俺達にも話しやがれ」

土方「･･････お前にしか近藤さんは護れねェ」

沖田「･･･んで、俺しかAさんは護れねェってか？この状況で良いとこだけかっさらってポイント稼ぎ、なんて柄にも無ェ事考えてんじゃねェだろうな」

土方「そうじゃねェよ。ただ、今回は俺が行く」



どうしても譲りやがらねェ土方は、明らかに何かを隠している。確かに言える仲間は限られてきているのだろうけれど、その中に俺が入っていない事が何よりの不満だった。



土方「近藤さんが起きたら、すぐ俺に伝えろ。頼んだぞ」



そう言って何も明かさずに歩いて行く背中を、蹴り倒したくて仕方ない。でも何故か、それを実行出来ずに、俺はただひたすら呆然と立ち尽くしていた。



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