3105話 ページ16
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見つけた屋台の椅子に腰掛けて、熱燗を頼む。
目の前にあるおでんを食べるだけなのに、この寒さだとこたつに入ってアイスを食べるくらい贅沢に感じる。土方さんにバレれば一巻の終わりだけれど、要するにバレなければ良い訳で。
取り敢えず、隣に座ったタコ男と乾杯をした。
「うー・・・身体が芯から温まりますなあ・・・」
タコ男「今の姐さん、めっちゃ画になりますよ」
「マジで?じゃあちょっと写真集で一儲けしちゃおうかな」
「タイトルはシンプルに"冬"でどうかな?」「良いっスね!雪が似合いますよ!」なんてふざけた事を言い合いながら、おっちゃんに渡されたちくわぶを口に突っ込めば、先程まであんなに嫌いだった冬を一瞬で大好きになる。
タコ男「姐さんにしては珍しく庶民的な好みですよね、ちくわぶって」
「ちくわぶに庶民もクソもある?全国民に好かれてんのよちくわぶは」
タコ男「いや、姐さんの事だからトリュフ出汁のフォアグラ、キャビアたんまり乗せとか食ってんやろなあとか思って」
「何その不味そうな料理」
「高級食材全部使えば美味しいって訳じゃないと思う」と言いながらちくわぶを咥えて、もぐもぐと咀嚼する。
アルコールで丁度良い具合に身体が熱くなってきたので、その熱を使って私はちくわぶについて語り始めた。
「ちくわぶってさ、名前が素敵じゃない?」
タコ男「全く共感出来へん」
「何で"ぶ"が付いてるかは分からないけど、最後が"ぶ"で終わる言葉って何か締まったな!って感じがするじゃん」
タコ男「え・・・例えば?」
「・・・・・・・・・・・・・・・ちょっと今は出てこないけども」
タコ男「出てこないんかい」
「昆布!!」
「「えっ」」
今まで黙ってたおっちゃんは、聞いたことの無いような大声でそう言いながら、おたまをこちらに向けていた。
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堕天使(プロフ) - あむねしあさん» マジですか、急な設定追加に物凄く不安でした笑 ガンガンやります。笑 (2018年1月7日 15時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - 千鳥さん» いえいえ!私なんかのコメントで良ければなんぼでもしますよ!!小説、覗かせて頂きました!まだじっくり読めてないので読んだ時はコメントしますね!笑 なんのお手本にもなりませんが、更新、お互いがんばりましょう!! (2018年1月7日 15時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - monicaさん» あけましておめでとうございます!そう言っていただけるとタコ男も喜んでいると思います…!何より私が嬉しすぎました。笑 沢山のコメント待ってます!甘い沖田、了解ですd('∀'*) (2018年1月7日 15時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - ゆうさん» わーあけおめです!!笑 そしてお久しぶりですー!こちらこそよろしくお願い致します! (2018年1月7日 15時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
あむねしあ(プロフ) - 男ミンミンがドツボで困ります。良いぞもっとやれ。 (2018年1月7日 12時) (レス) id: 18592075da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:堕天使 | 作成日時:2017年12月26日 23時