3086話 ページ45
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☆ 新八side ☆
定春の毛に絡み付いていたゴミを取っていると、玄関の方から「たでーま」という声がした。「おかえりなさい」と答えて視線を上げれば、表情は曇っていて疲労感がたっぷりだ。
それもその筈。あの後、弁護士兼婚約者として話は進み、彼氏は激怒して浮気相手は「こんな女とは別れましょう」と声を荒らげて、銀さんは定春の毛に絡み付いていたゴミのように巻き込まれ、逃れられなくなっていた。
隣では炎が燃え盛り、Aさんと神楽ちゃんの二人は顔を見合わせてキーキー言っていた。姉上のおかげで『女性を怒らせてはいけない』と学んだけれど、これは対処のしようがない。
何とか危機を脱出した銀さんは、依頼人に深々と頭を下げられ「坂田さんのおかげでアイツの悔しそうな顔を見る事が出来ました」とお礼を告げられていた。それは炎に油を注いだようなものであり、隣は更に熱く燃え上がる。
坂田「さて今日はこの金でパーッとやっちまうか」
随分と膨らんだ茶封筒を顔の横でチラつかせ、下品な笑みを浮かべた銀さんは、その時「ま、まあ役に立てたんなら」と若干引き気味に答えた。すると「事前にお伝えしていなかったというのに、瞬時に対応してくださって、カッコ良かったです」と褒められて、頬をポリポリと搔く。
ああ、ああ、やめろ。そんな事をしたら二人が・・・・・・。
案の定、隣には肩で息をして電信柱を折りに行くAさんと神楽ちゃんが居た。必死に他人のフリをする。
新八「今日稼いだ金を今日全部使ったら何の意味も無いでしょ」
女性はそんな様子の二人を知ってか知らずか、挑発するように「何なら本当に結婚したいくらい」と不敵に微笑んだ。「い、いやあそんなそんな・・・」と困惑気味である銀さんも、嬉しくない事は無いだろうし、何ならアリなんじゃねェかくらいに思った筈。
そして、付近に当たり前のように生えていた電信柱は全て死んだ。
坂田「そういや神楽とAは?」
新八「復讐するとかで、準備に行きました」
坂田「復讐・・・・・・?」
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堕天使(プロフ) - 夜兎姫・ルナさん» ありがとうございます!書き直し、いつかやるとは思ってましたけどね、かなり笑いました笑 勿論読ませていただきます!行ってきます!笑 (2017年12月25日 19時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - まろんすけさん» 優しいお言葉ありがとうございます!来年も頑張ります!温かい紅茶を飲みながら暖をとってます笑 まろんすけさんも、風邪にはお気を付けて!笑 (2017年12月25日 19時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - ミズキさん» いえいえ!こっちこそ素敵な作品に出会えて感謝したいくらいですよ(*´∀`*) (2017年12月25日 19時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
夜兎姫・ルナ(プロフ) - 銀魂とD.Gray-manのコラボ作で、亀更新ながらも書いているものです。感想を聞かせてもらえると、大変嬉しいです (2017年12月25日 19時) (レス) id: db897215e8 (このIDを非表示/違反報告)
夜兎姫・ルナ(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます!前回のが、書き直しになったとは気がついたのは最近の話ですが笑 堕天使様、大変恐れ多いのですが私めの作品を読んでくださらないでしょうか (2017年12月25日 19時) (レス) id: db897215e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:堕天使 | 作成日時:2017年12月10日 19時