【銀魂】転校生は幼馴染でした。【沖田総悟】

6 ページ6

長期の海外出張が決まり、その下見に夫婦二人で行った帰りだったという。原因は飛行機の墜落だった。

「いきなりのことだったからAも受け入れられなかったんだろーな。葬式が終わった途端家に篭って学校にも行かねぇ。親族間ではAの押し付け合い。その内遠い親戚だった俺のところに話が来て、一緒に暮らしてるってこった。
元々が人懐っこいアウトドア気質だから俺とは上手く馴染めたが、どーも学校行く気にはなれなかったみてーでよ。転入すんのがこんなハンパな時期になったのもそれが原因つーこと」

「……っ」

思わず顔を歪める。

「悪いけど、知らねーフリしてくれ」

「……分かりやした」

立ち上がり、扉を開けて外に出ようとする。と、

「折角の運命の再会なんだから、後悔しないよう頑張れよ」

え、と振り向く。

「……全部知ってるんですかィ？」

「さぁな」

薄笑いを浮かべ、俺を見つめる銀八。だが、その瞳と言葉が「これ以上Aを傷つけるな」と強く訴えていた。

そして、銀八は俺がそれに感づくのを見越してのこの挙動なのだろう。

「……分かってやすよ」



＿＿だからもう一度、俺はやり直す。

7→←5

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す