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一度教室に戻ると、「川崎」と土方が声をかけてきた。
「総悟、まだ来てないのか」
「今から連れてくるのよ、あんたも一緒に来て」
「は？」
土方の腕を掴んで無理やり連れていく。
「お、おい！ 連れてくるってどういうことだよ！？」
「……はぁ」
仕方なしにこれまでの経緯を話す。
最初は驚いていた土方だったが、あのクソ野郎の話をすると「やっぱりな」と頷いていた。
「王子役に立候補しだした時点で違和感は覚えてたんだよ。要するに、ライバルとなる総悟を潰そうとしたってワケか」
「そう。で、今から総悟くんを取り返しに行くの」
話しながら歩いているうちに小屋に着く。
バンッとわざと大きな音を立て、扉を開けた。
「……総悟くん、返して貰いに来たわ」
中にいたのは不敵な笑みを浮かべる高杉と＿＿ソファに横たわっている総悟くん。
ヒュゥ、と喉から変な音が出た。
「……な、何したのよ……」
「高杉テメェ！！ 総悟に何しやがった！！」
拳を握り、高杉に躍りかかる土方。しかし高杉はいとも簡単にそれをかわし、挑発的な笑みを浮かべたまま言った。
「ちと眠ってるだけだ、心配あるめえよ。それより＿＿テメェらがここに来たってことは、“親友”様の画策は失敗に終わったんだなァ」
「……本人に確認してくれば？」
「元々そのつもりだ」
じゃあな、と手を振り校舎へ向かう高杉。こういうところがあの忌々しいアホ毛に似ていて嫌いだ。
「総悟、総悟！ 起きろ！」
「……ってえ、」
総悟くんに意識があったことに安堵し、ほっとため息を零す。
「＿＿ここ、は、」
「高杉たちがいつもいるプレハブ小屋だよ。総悟くんが殴られて意識を失った後、アイツらがここに連れてきたの」
「高杉……。＿＿Aは、」
「この件については何も知らないし、危害も加えられてないよ。安心してくれて大丈夫」
よかった、と低く呟く総悟くん。Aちゃんがどれだけ愛されているかが身に染みて分かる。
「……一連の犯人は神威でィ。好きな女を手に入れるためなら手段を問わない」
狂ってやがる、と吐き捨てた総悟くん。土方も苦い顔で頷く。
「どうにかして止めないとな。神威の重すぎる愛で、今度はAが狂うかもしれねぇ」
なんて言っている二人の間で、あたしはある台詞を思い出した。
「……“本人から答えを聞くまで諦めない”」
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みーなな(プロフ) - 魁 奏さん» コメントありがとうございます！ リメイク前から見ていてくださっていたとは感激です……！ これからもこの作品をよろしくお願いします！ (2019年1月29日 19時) (
レス) id: 5e50030e02 (このIDを非表示/違反報告)
魁 奏 - 初コメです！リメイクお疲れ様です。リメイク前から見ていましたが更におもしろくなっていますね。更新頑張ってください。応援してます。 (2019年1月29日 15時) (レス) id: dcbda7607c (このIDを非表示/違反報告)
みーなな(プロフ) - ペロペロキャンディさん» ありがとうございます！現在作品のリメイク中ですので暫く更新はお休みなのですが、これからも精進してまいりますのでよろしくお願いします！ (2019年1月9日 6時) (レス) id: 5e50030e02 (このIDを非表示/違反報告)
ペロペロキャンディ - 最近見たので一番面白いです！更新がんばってください♪ (2019年1月9日 0時) (レス) id: d47604c399 (このIDを非表示/違反報告)
みーなな(プロフ) - ayanekoさん» いつも読んで下さっているとは……！ありがとうございます！班のメンバー、了解しました！ (2018年11月29日 16時) (レス) id: 5e50030e02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みーなな | 作成日時：2018年10月28日 18時
