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一週間後の朝、いつも通り登校すると黒板に一枚のプリントが張られていた。
「おはようございます、Aさん。班分けの名簿なので、確認しておいてくださいね」
新八に言われた通り、自分の名前を探す。えーと……あった。
私は二班の副班長。班長が土方で、後のメンバーは、神楽、お妙、セレナちゃん、神威、総悟だった。
メンバーが濃いが総悟がいることに安堵。
よっしゃ、と内心ガッツポーズをする。
「メンツがメンツなので大変だと思いますけど、頑張ってくださいね」
全部神楽ちゃんが勝手に決めちゃって……と苦笑いの新八。全然大丈夫ですありがとうございます。
にっこり笑ってお疲れ様、と返すと、土方が登校してきた。
「お、土方先輩。同じ班っすよ」
「え、お前居んのかよ」
「失礼だな」
「つーか、このメンバーで俺が班長かよ」
その話を聞いていた新八がすみません、と謝ると、土方は「どうせお前が決めたワケじゃねーんだろ」と手を振った。
対応が流石イケメンである。
「良かったな、A。アイツと一緒になれて」
そういって目線を机に突っ伏して寝ている総悟に移す。
「フォロー頼みましたよ、土方パイセン」とふざけた調子で言うと、「おう、任せとけ」と笑って私の頭を撫でた。
すると。
「いでっ」
スコーン、と何か固いものがぶつかる音がして土方が頭を押さえる。
犯人は誰だ、と見回すと爽やかイケメンな声がした。
「ごめんね、手が滑っちゃった」
「わざとダロこのバカ兄貴」
どうやら投げたのは神威で、直撃したのは紙パックのジュース。……いや、どんな威力ですか。
何あれ。めっちゃ紙パックへこんでるんだけど。こっわ。
土方が(キレる直前の)低い声で神威に話しかける。
「テメェ、世の中にはやってい良いことと悪いことがあンの知ってるか……?」
「ごめんってば。マヨネーズあげるから許してよ」
これ、と神威が取り出したのは『信州産卵使用・高級マヨネーズ』という物。
土方は嬉しそうに受け取ったが、ん? と首を傾げた。
「お前、なんで俺がマヨネーズ好きなの知ってんだ?」
「あぁ、この前ソウゴに聞いたんだ」
土方さんにマヨネーズあげれば何しても許されるから、とのことらしい。
……というか、神威と総悟って仲良くなったんだね。
とんでもない奴らが友達になっちまった、と土方は顔を青くした。
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みーなな(プロフ) - 魁 奏さん» コメントありがとうございます! リメイク前から見ていてくださっていたとは感激です……! これからもこの作品をよろしくお願いします! (2019年1月29日 19時) (レス) id: 5e50030e02 (このIDを非表示/違反報告)
魁 奏 - 初コメです!リメイクお疲れ様です。リメイク前から見ていましたが更におもしろくなっていますね。更新頑張ってください。応援してます。 (2019年1月29日 15時) (レス) id: dcbda7607c (このIDを非表示/違反報告)
みーなな(プロフ) - ペロペロキャンディさん» ありがとうございます!現在作品のリメイク中ですので暫く更新はお休みなのですが、これからも精進してまいりますのでよろしくお願いします! (2019年1月9日 6時) (レス) id: 5e50030e02 (このIDを非表示/違反報告)
ペロペロキャンディ - 最近見たので一番面白いです!更新がんばってください♪ (2019年1月9日 0時) (レス) id: d47604c399 (このIDを非表示/違反報告)
みーなな(プロフ) - ayanekoさん» いつも読んで下さっているとは……!ありがとうございます!班のメンバー、了解しました! (2018年11月29日 16時) (レス) id: 5e50030e02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みーなな | 作成日時:2018年10月28日 18時