【銀魂】転校生は幼馴染でした。【沖田総悟】

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(Aside)



「楽しかったアルな！ また来たいアル！」

帰りのバス車内にて。隣に座った神楽はまだまだ元気いっぱいだ。

「つっかれた……」

「何言ってるネ、青春は疲れてナンボのもんヨ。Aも青春謳歌するヨロシ」

「ひぇ……」

くたくたに疲れ切った頭で青春ねぇ……と考える。

青春ってなんだ。部活に打ち込む？ いや、私部活入ってないしな。彼氏とラブラブデート？ うん、彼氏いないしラブラブとか恥ずかしくて無理。大学受験？ それのどこが青春だこのハゲが。

「クソサドとも随分イチャついたみたいだしナ」

こそっと耳打ちされ驚く。いつの間にそれを。

慌てて通路反対側に座るお妙を見ると、パチッとウインクをされた。

「友達の恋は応援して当たり前よ。頑張ってね、Aちゃん」

「……バラしたら怒る」

「『殺す』とかじゃなくて『怒る』ってくるところがAの優しさアルナ」

呆れたように肩をすくめる神楽だったが、その表情のニヤつきは隠せていなかった。


＊


「学校着き次第解散だからなー。バスん中に忘れ物すんなよー」

担任の話が終了し、ガヤガヤと車内が騒がしくなる。

「うげぇ、もう家アルか」

「なんで？ 神楽、家嫌いなの？」

「今日はバカ兄貴が帰ってくる日アル……マジうぜぇ……」

おえぇぇぇ、と吐くマネをする神楽。どうやら相当嫌いなようだ。

「神楽にお兄ちゃんなんていたんだ。初耳〜」

「チャイナに似てクソ野郎でィ」

流れるように会話に入ってきた総悟。口ぶりから思うに神楽の兄と会ったことがあるみたいだ。

「A〜、今日だけ泊めて欲しいヨ〜」

「うーん……ちょっとそれは無理かな」

一人暮らしならともかく私は担任兼養父と住んでいる状態だ。万一にも勘違いされて通報されたりしたらたまったモンじゃない。

「ちぇ、頑張るしかないアルか」

確かに、いくら家族とはいえ嫌いな人と顔を合わせるのは心地の良いものではないだろう。

何か神楽が頑張れそうなもの、と思い、

「じゃあ、頑張ったご褒美に今度酢昆布買ってあげるね」

「キャッホイ！」

その会話を横でニコニコ聞いていたお妙も、

「それなら、私も神楽ちゃんに卵焼き作ってきてあげるわ」

「あ、遠慮しとくアル」

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