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「神楽、お妙、どんな感じ? 終わりそう?」
「バカにしてるアルか、終わるわけないネ」
ですよねー、と苦笑いする。
会話の相手は絶賛課題と格闘中の神楽とゴリラに邪魔されて課題が進まないお妙だ。ちなみに私はとっくに終わっている。土方先輩イケメンだわ。
「さっきちょっと海行ってきたんだけど、知り合いだーれもいなくて。戻ってきちゃった」
「ごめんなさいね、Aちゃん。このゴリラが死んでくれたら全部解決するのだけれど」
「うんうん分かったからハサミ取り出すのはやめようね! ホント怖いから!」
「止めるなヨA、ハサミでグサッといっちゃうヨロシ。ゴリラも姉御に殺されるんだったら本望ネ」
「この人たちに日本語は通用しないのか」
ため息をつくと、突然後ろから声を掛けられた。……この声は。
「坂田、海行くから来いよ」
「あ、沖田。なーんだ土方じゃないのか」
口先ではふざけてそんなことを言っているが、心の中は狂喜乱舞である。好きな人から海へのお誘いが来て嬉しくない女子などいるだろうか。いやいないだろう。と、
「……行くぞ」
強い力で腕を引っ張られ驚く。その表情を窺うと、相変わらずのポーカーフェイスではあったが少し機嫌の悪いようにも見えた。
「ちょ、沖田」
「……」
「ねぇ、沖田」
「……」
「すみません沖田様」
「何でィ」
沖田様だと反応するのね、と少し呆れる。
「あの、腕痛いんですけど」
つかまれている腕をもう一方で指差し言うと、総悟はハッとした様子で腕を離した。
「……なんか怒ってます?」
「べっつにー?」
「それは怒ってますね」
怒られているというのに、ポーカーフェイスが崩れ子供のようにふて腐れた総悟を見ることができ思わず笑みが零れる。
「何ニヤニヤしてんでィ気持ち悪」
「べっつにー?」
「ぶっ飛ばすぞテメェ」
「やれるもんならやってみな」
「んじゃお言葉に甘えて」
ニヤリ、と効果音が付きそうなほどの笑みを浮かべ、総悟は私を突き飛ばした。__突き飛ばした?
目の前には__美しき海。
「__貴様も敵かァァァ!!」
バッシャーン、と豪快な音を立て、私は顔から海にダイブした。
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みーなな(プロフ) - 魁 奏さん» コメントありがとうございます! リメイク前から見ていてくださっていたとは感激です……! これからもこの作品をよろしくお願いします! (2019年1月29日 19時) (レス) id: 5e50030e02 (このIDを非表示/違反報告)
魁 奏 - 初コメです!リメイクお疲れ様です。リメイク前から見ていましたが更におもしろくなっていますね。更新頑張ってください。応援してます。 (2019年1月29日 15時) (レス) id: dcbda7607c (このIDを非表示/違反報告)
みーなな(プロフ) - ペロペロキャンディさん» ありがとうございます!現在作品のリメイク中ですので暫く更新はお休みなのですが、これからも精進してまいりますのでよろしくお願いします! (2019年1月9日 6時) (レス) id: 5e50030e02 (このIDを非表示/違反報告)
ペロペロキャンディ - 最近見たので一番面白いです!更新がんばってください♪ (2019年1月9日 0時) (レス) id: d47604c399 (このIDを非表示/違反報告)
みーなな(プロフ) - ayanekoさん» いつも読んで下さっているとは……!ありがとうございます!班のメンバー、了解しました! (2018年11月29日 16時) (レス) id: 5e50030e02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みーなな | 作成日時:2018年10月28日 18時