トリプルフェイスは忙しいらしい

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A「はい」


安室『あ、やっと出た。実は戻ってきて欲しかったんだけれどもう暫くそこにいてくれないかな？』


A「...へ？」


戻って来いって行ったり来るなって言ったり忙しい人だな。


A「何かあったんですか？」


安室『ちょっと知り合いが部屋を訪ねて来てるんだ。だから構ってあげられなそうだから不本意だけど"本当に"不本意だけどその人の部屋にもう暫く居させてもらってて欲しいんだ。不本意だけど』


何故三回言った、安室さんよ。沖矢さん怖い人とか怪しい人じゃないんだけど...いや、怪しいわ。だっていつ見てもハイネックに糸目。どんだけハイネック好きなんだよ。同じ服のストックがクローゼットにいっぱいある主人公並みに沖矢さんのクローゼットもハイネックな服が並んでるのか？


A「ﾌﾞﾌｯ...」


安室『A君？どうしたの急に笑い出して』


A「なんでも、ないです...」


今日はどのハイネックにしようかってクローゼットの前で悩む沖矢さんを想像して笑った。ちょっと見てみたい。


安室『とりあえずちゃんとそこにいてね。"大人しく"』


A「はーい(何か今大人しくを強調しなかったか？)」


安室さんとの通話が終わり沖矢さんへ向き直るとこちらを見ていたのか目が合った。


A「...沖矢さん？どうかしましたか？」


沖矢「いいえ...電話終わったんですね」


A「はい...何か都合が悪いみたいで部屋に戻らない方がいいみたいなんですけど、その...もう暫く此方で厄介になってもいいですか？
」


沖矢「それは構いませんが」


A「ありがとうございます！」


ふぅ...何とかこれで大丈夫か。それにしても安室さんどうしたんだろうな。急に帰ってくんなってコロコロ意見変えて、反抗期の子供かよ。


沖矢「喉は渇きませんか？」


A「へ？」


沖矢「少々暑くはないかと思いまして...喉渇きませんか？」


A「暑くはないですけど...ちょっと喉渇いたかなってくらいで」


あんたが暑いのはそのハイネックのせいだろとは言わないでおこう。というかあのハイネック、物凄く捲りたい衝動に狩られらる。何でか分かんないけど。


沖矢「丁度良かった。先程列車に乗る前に飲み物を買っておいたんですが、飲みますか？」


A「じゃあ...お言葉に甘えて」


沖矢さんから受け取った飲み物を一口飲んだ後、何故か急激な睡魔に襲われそのまま意識を失った。


？「君には申し訳ないが暫く眠っていてもらおう」

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