そっくりさんいらっしゃい

第二十五話:部屋に入る前はノックを心掛けろ ページ29

シリアスな雰囲気をぶち壊したAに銀時は呆れた表情を向けた。


銀時「...何してんのお前」


A「別に」


新八「沢尻〇リカかっ！！」


A「うるせェよ...眼鏡」


新八「誰のせいですか！？って聞けよ！！」


当然のように新八の事を無視するAに桂はまだ疑いの目を向けていた。


桂「その口の悪さ...やはり高杉っ」


銀時「だからそいつ高杉じゃねーんだって」


桂「...お前が言うのならそういう事にしておいてやろう」


A「何か偉そうで腹立つからもう一発殴らせろ」


銀時「お前もいい加減にしときなさい。話進まねーから」


今にも桂に殴り掛かりそうな勢いだったAを後ろから拘束した銀時は桂へと目線を送った。


A「...後でシメる」


っと、ボソッと呟いたAの言葉に冷や汗を流しながら。


桂「...そこでだ、天人はおろか味方からも恐れられた武神...坂田銀時」


新八「って続けんのかい！！」


また長々と始まった桂の発言をスルーしたAは銀時の脛を蹴って腕の中から脱出し、神楽を連れて部屋の隅へと移動した。


神楽「どうしたネ、Aちゃん」


A「嫌な予感がするから襖からは離れとけ」


神楽「？分かったアル」


桂「...既に我らに加担したお前に断わる道はないぞ。テロリストとして処分されたくなくば俺と来い。迷う事はなかろう、元々お前の場所はここだったはずだ」


銀時「...」


新八「銀さん...」


A「銀、お前...」


Aが銀時へ声をかけようと口を開いたと同時に部屋の襖が蹴破られた。


銀時・新八「「！！」」


？「御用改めである！！神妙にしろテロリストども！！ 」


攘夷志士「しっ...真選組だァっ！！」


桂「いかん！逃げろォ！！」


ご存知、税金泥棒の皆さんです。


土方「誰が税金泥棒だ！そんな事より...一人残らず討ち取れェェ！！」


土方達真選組が乗り込んでくると共に銀時も襖を蹴破った。


銀時「何してんだ！逃げんぞォォ！！」


逃げる途中蹴破った襖の横にいたAの手を取った銀時は後ろを振り返ると桂が横に来ていた。


桂「厄介なのにつかまったな、どうしますボス？」


銀時「誰がボスだ！！お前が一番厄介なんだよ！！」


神楽「ヅラ、ボスなら私に任せるヨロシ。善行でも悪行でも大将やるのが私のモットーよ」


A「雑魚は任せとけ、抜かるなよ神楽」


神楽「了解アル！」


銀時「オメーらは黙ってろ！！なにその戦国大名みてーなモットー！」

作者より→←第二十四話:他人の好意を無下にするな

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