そっくりさんいらっしゃい

第二十三話:テレビデビューっていつの間にかしているらしい ページ27

(ホテルIKEDAYA)


『...監視カメラにテロリストと思われる一味が映っているとの...あ〜バッチリ映ってますね〜』


テレビには先程爆破された大使館と犯人と疑われている銀時達の姿が映っていた。
何故かAの姿は何処にも映っていない。


新八「バッチリ写ってますよ...どーしよ...姉上に殺される」


神楽「テレビ出演、実家に電話しなきゃ」


テレビで報道されている自分達の映像を見て顔面蒼白する新八と家族に知らせなきゃと喜ぶ神楽、それに興味の無い銀時を一瞥したAはもう一度テレビに視線を移した。


新八「何かの陰謀ですかね、こりゃ...何で僕らがこんな目に...唯一桂さんに会えたのが不幸中の幸い、というか何でAさんは映ってないんですか！？」


A「知るか」


銀時「そいつは確かに...Aちゃんどんな魔法使ったの？」


A「使えねェよ、そんな非現実的なもの」


神楽「魔法？Aちゃん魔法使いだったアルか？ホ〇ワーツ卒業したアルか？」


A「生憎俺は白髭の校歌がやたら遅い喰えねェジジイの元で教養を受けたことはねェよ」


銀時「めっちゃ知ってんじゃん。絶対見てるじゃん」


A「アバダケタブラ(うるせェ)」


銀時「急に死の呪文使っ...しかも本音と建前が逆ぅ...！」


新八「もういいわ！！長いんだよアンタら！ここんとこ全然ストーリー進んでないんだよ！！いい加減にしろよ！！」


銀時「新八ーそこはツッコミであるお前の腕の見せ所だろーが」


新八「無理だよ！ボケが多過ぎますって！！」


A「ボケって何だ？」


新八「今まで知らないでいたの！？それの方が...」


ヅラ「長いわ！貴様等！！」


スパーンッ！！と良い音を立てて襖を開いたヅラは本来の登場シーンなど無視してしゃしゃり出てきた。


新八「ちょっとォォ！！原作無視しないで下さいよ！」


神楽「原作なんて無視してなんぼネ。みんな同じだったら面白くないアル」


A「原作？なぁ...銀、アイツら何言ってんだァ？」


銀時「大丈夫大丈夫。ただの独り言だから」


新八「どんだけデカい独り言だ！アンタ適当に言ってるだろ！」


銀時「そんな事より...」


騒ぐ新八を無視してヅラに視線を向けた銀時はさり気無くAの姿が見えないように前に移動したが遅かった。


ヅラ「貴様...何故高杉が江戸にいる」


A「人違いだ」


そう言ったAを振り返えると何故かサングラスを掛けていた。


銀時「(どっから出したの！？)」

第二十四話:他人の好意を無下にするな→←第二十二話:盗撮という言葉を知っているか？

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す