【銀魂】子育てパパ【其の弐】 (ページ46)

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第96話「兄」ページ46

この世の中、小学生やガキには危険だらけで、いつ何が起きるかわからない。
あいつら何考えて道歩いてるかわかんねぇけど、すぐ飛び出すから。
そしてウチのガキ共もクールぶってはいるがまだ小学生、俺らがいなくて気が緩んだんだろうな。
大通りで信号渉る時、ふざけるのに夢中で信号見てなかった。

総悟「A！赤は止まるんだぜィ！」

A『あ、本当………』

小学生なんか見えてないでっけー車が曲がって来た。
やべぇ、轢かれると顔色変えて身を乗り出した総悟だったが、後ろから物凄いスピードで誰かがやって来て、Aを抱き、向こう側の歩道へ突っ込んだ。

「ふぅ…もう危ないなぁ。大丈夫ー？」

A『あ！かむい！』

神威「ちゃんと信号は見なきゃダメだよ？」

A『ごめん、ありがとう…』

神威「どういたしましてっ！」

信号が変わり総悟が駆け寄ってきた。
かっこつけた神威が少し気に入らないが、総悟もまたAを叱って、照れくさそうに神威に礼を言った。

総悟「……」

神威「何だよ、良いとこ見せられなくて拗ねてんの？」

総悟「うるせーよ」

神威「まだまだガキだもんネ」

総悟「てめっ、調子乗ってんじゃねーぞ！」

神威「乗ってないよ。俺だって昔はアンタみたいに無力だったよ」

総悟「……？」

神威「家族を、妹を護りたいから、俺は強くなったんだ。これからも強くなる」

「ゆっくりでいいんだよ」と笑う神威に総悟は照れ隠しに軽く殴った。