No.06「ああ、この家は異常でしたね!」 ページ7
「……なぜだ、どうしてなんだ」
「知らないのだよ、てか何がなのだよ」
「…俺の、俺の妹は、あんなんではなかったのに」
「え、元から不良だったんじゃねえの?」
「何を言う大輝。赤司家の令嬢だぞ、俺の片割れだぞ。
元は優秀に決まっているだろう」
「いつからグレちゃったんスか?てかそもそもなんで、」
死人のような顔で、赤司が黄瀬の方を向く。
…これは、長くなりそうなのだよ
「Aは…Aは本当に良い子なんだ、本当に。
けど、」
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「…なんだ、この成績は」
「…」
「聞いているのか?お前は口も聞けぬほど、人の話を聞けぬほど落ちぶれたのか、A」
「…申し訳ありません」
「謝るなんて誰だって出来る。俺が聞いているのはこの成績についてだ
4位なんてふざけた順位…お前は仮にも俺の片割れだ。俺と同等1位を取れて当たり前だろう
4位なんて表彰台にも乗れないのだぞ。お前は赤司の恥だ、わかっているのか?」
「で、すが、数学と生物は学年トップの成績を」
「それがどうした?たった2教科を上位にさせる事なんてそこらの秀才ですら簡単にできる」
「…申し訳、ありません。以後気をつけます」
「赤司という何に責任を持て。落ちこぼれのお前に家に入れてくれる父様もさぞ苦しい事だ」
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「…え、赤司っち、それいつの話ッスか」
「中学1年の2学期の頃だな」
「そんな事三年間も言い続けたの!?もっと優しい言い方あるじゃない!」
「桃井に同意だ。それに帝光中で4位だなんて充分すぎる成績なのだよ」
「…うるさい、黙って聞いてろ」
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「おいA」
「…」
「聞いているのか、今何時だと思っている」
「18時になります」
「中学生がこんな夜遅くに出歩いていいと思っているのか?
お前はそんな事もわからないのか」
「…夕方の6時くらい普通だと思いますが」
「普通じゃない。どこのルールにそそのかされたんだお前は。
いい加減胃が痛いよ、お前を見ると。少しはその空っぽの脳でも赤司家に貢献できるように考えてくれ」
「…ああ、普通じゃない、そうでしたね、この家普通じゃありませんでした。
ああもう異常な家になんて帰らなければ良かったですわ!申し訳ありません、私は異常のルールは理解できないので」
「おい、」
「部屋に戻りたいのでいい加減どけてくれますか?御子息様」
「ごっ…!?」
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Minami - ありがとうございます。神作です。語彙力失いました。 (2020年9月6日 19時) (レス) id: fff859bb45 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりに - もし私の間違えなら申し訳ありませんが、キセキの世代がいる学校ということは中学生のはずなのですが、作中では現在高校生のように描かれているのは何故でしょうか? (2019年4月2日 12時) (レス) id: b3d68cf6a0 (このIDを非表示/違反報告)
つき - 笑いあり涙ありってほんとコレ。過去1最高の作品だわ (2018年10月19日 22時) (レス) id: 7f1a7cb095 (このIDを非表示/違反報告)
レオ - 赤司のシスコン発言に対してのキセキのツッコミが面白いww (2018年4月2日 20時) (レス) id: ee52622bf1 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶パフェ - 今まで見てきた黒バス作品でも上位に入る!ってか一位だわこれ!見てて飽きなかった!Good job 作者!! (2017年10月1日 5時) (レス) id: b2e6687e3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:壬生狼 | 作成日時:2014年9月22日 21時