No.19「今日、学校に呼ばれてね。無論、お前のことだ」 ページ22
.
ガチャリ、
厳重そうなセキュリティで固められた高貴で大きいドアを開ける。
目の前の長い廊下を見るたび、我が家だというのに疲労感がのしかかる。
「…随分遅い帰りだな、A」
出た。毎日しつこすぎる。いっそ体ぶっ壊すぐらいバスケの練習してりゃいーのに。
まあいつものとおりシカト
「…父さんが、お前を呼んでいる」
「、は…？」
何、あの人帰ってるの
「話が、あるそうだ。父さんを待たせるな、早くしろ」
.
.
.
.
「…来たか」
「…何、」
この男と会話をするのは、何年ぶりだろうか。長いこと会話してない。
「今日、学校に呼ばれてね。無論、お前のことだ」
「…」
「征十郎のことで呼ばれたのは何度もある。もちろん良い意味でだ。
だが、悪い意味で呼び出されたのは、初めてだよ」
だからなんだ。ながながと説教か。だるい。
「今までは大目に見てきた。征十郎の注意もあったからな
だが、もうそろそろ、私にも限界というものがあってねえ」
「家追い出すなりなんなりしたらどーです？」
「出来の悪い娘を追い出したら、うちの格が下がる。赤司家は名家だぞ」
「いーからさっさと本題話せば。」
「…ああ、そうだな。周囲が知ってのとおりお前と兄との格差は大きすぎる。
兄妹ならまだ許されたかもしれない。だがお前たちは同時刻に生まれた双子だ。
あきれて物も言えないよ、今のお前には」
そうでしょーよ、あいつが生まれた2分間のうちに私から何をかっさらっていったのか。
たった2分の差がこうも大きくなるとは、この男も思ってなかっただろうな。
「…お前も、つくづくあの女そっくりだな」
あ、？
「身も心も弱い。あの女のように。甘やかしすぎたんだよ、お前の母親は。
天国でもさぞ嘆き悲しんでるだろう」「おいクソジジイ
次母さんのこと言ったらお前の喉に刃物突き刺す。この屋敷をお前の血で塗ってやる」
.
No.20「…お前を娘だと思ったことなど、一度もない」→←No.18「赤ちん、優しさって言葉を辞書で調べた方がいーと思うー」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2809人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「黒子のバスケ」関連の作品
ビビりの私が帝王様から逃げるお話 ［赤司征十郎］
中学で強豪のバスケ部でマネージャーだった彼女は、高校では強豪のバレー部でマネ...
おいでよ！黒バスの森【黒バス×どう森】
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Minami - ありがとうございます。神作です。語彙力失いました。 (2020年9月6日 19時) (
レス) id: fff859bb45 (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりに - もし私の間違えなら申し訳ありませんが、キセキの世代がいる学校ということは中学生のはずなのですが、作中では現在高校生のように描かれているのは何故でしょうか？ (2019年4月2日 12時) (レス) id: b3d68cf6a0 (このIDを非表示/違反報告)
つき - 笑いあり涙ありってほんとコレ。過去1最高の作品だわ (2018年10月19日 22時) (レス) id: 7f1a7cb095 (このIDを非表示/違反報告)
レオ - 赤司のシスコン発言に対してのキセキのツッコミが面白いww (2018年4月2日 20時) (レス) id: ee52622bf1 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶パフェ - 今まで見てきた黒バス作品でも上位に入る！ってか一位だわこれ！見てて飽きなかった！Good job 作者！！ (2017年10月1日 5時) (レス) id: b2e6687e3f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：壬生狼 | 作成日時：2014年9月22日 21時
