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「ただいま戻りました」
「おや、おかえり……って、マンバも一緒だったのかい？」
「ええ。たまたま紅茶屋の近くで会いまして」
「そうかい。外に出たということはある程度の仕事は終わらせたんだろうね？」
「あぁ、その事でちょっと『あー！ボスに見てもらいたものがあるからこっち来てくれる？私、頑張ったんだから！』……ヘァ」
玄関先で、しかも音が響くようなところで話されたらたまったもんじゃない。
私はボスの背中を押して資料部屋へと促した。
その時に彼女に見えないように舌を突き出しながら。
「どれ、どのくらい片付いたか見せてもらおうじゃないか」
『ふふん、頑張ったんだから！』
私ではなく、夜行が。いやあれは仕事を盗られたと言ってもいい。
鍵を開けて中へ。先程彼が帰った時に飛んだ紙を拾い集めながら、あたかも自分がやりました感を出した。
「おぉ…こんなにも綺麗になって……。あっ、この書類探してたんだよ！」
『サインが付いてないものは全部こっち。明らか使わなさそうな物は燃やしちゃっていいでしょ？』
「うん。こんなに早く片付くとは思っていなかったよ。まだ半日しか経っていないからね」
ボスが疑いをかけるような目付きになる。
『1つの事に集中すると、すぐに周囲をシャットアウトしちゃうの知ってるでしょ？
だからトイレ行こうとして外に出たらハウンドがいたのびっくりしたもん！
あ、今ハウンドいる？』
「彼は出掛けたよ。憂さ晴らししてくるとか何とかで」
『私のせいだ……』
顔を覆ってその場にしゃがみ込む私。
不意に、ひょいと抱え上げられて彼女の腕の中へ。
「なぁに、彼の事は心配いらないさ。ああ見えて強い男だ。だからお前を任せたんだよ」
『彼が告白した途端、即呼び出しだったくせに？』
「あっはは！懐かしいね！あの出来事は酒のネタにうってつけだからまたいいかい？」
『私はいいけど、彼は不機嫌になっちゃうかも……』
2年前の出来事が鮮明に思い出される。
あぁ、懐かしいね。まだ私が同年代の男性を知らなかった頃の。
恋をまだ知らなかった私。
『ねぇ、ボス。私に何のお仕事をくれるの？』
「ふふ、私の部屋に客人が来ているからその人から聞くといい」
『胡散臭い人は嫌だよ？』
「胡散臭い奴の相手はクローだ。そうだな……なんて説明すればいいんだあれは。
貴族の風貌で、人か？とにかく訳分からん奴だ」
まさかとは思うけど……。
嘘、でしょう？
お願い！嘘だと言って！
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白狐-bilyakko-(プロフ) - 【湖の宝石】さん» でも、読んでて楽しかったです！それだけは正直に言います！ (2021年9月23日 18時) (
レス) @page4 id: df3d8cbea7 (このIDを非表示/違反報告)
白狐-bilyakko-(プロフ) - 【湖の宝石】さん» 前作でコメント返せなくてごめんなさい！まぁ、あの、理由があって返さなかったんですけれども(^_^;) 決して反応楽しんでたとかそんなんじゃないですからね！？ あと、迷推理ではなく名推理です！これからもどうぞよろしくお願い致します！m(__)m (2021年9月23日 18時) (レス) @page4 id: df3d8cbea7 (このIDを非表示/違反報告)
【湖の宝石】(プロフ) - なるほど…登場した人達がわかってスッキリしました。時々正解しててちょっと喜んでる自分がいますw 更新頑張ってください (2021年9月23日 18時) (レス) @page2 id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白狐-bilyakko- | 作成日時：2021年9月22日 21時
