【ワールドトリガー】守備無用 (ページ6)

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尻尾は触んな！ページ6

『ん…?』

違和感を感じて目を開ければ

「あ、起きた。」

『…なぁにしてるんですか米屋先輩と出水先輩。殺しますよ…』

眠そうに欠伸をしながら自分の尻尾をいじる二人から尻尾を奪い取る。

自分の尻尾に異常がないか確認しつつ周りに目を移すと先程までいなかった出水と奈良坂がいる。

「まぁそう怖い事言うなって!俺達暇で来ただけだから!」

「俺は暇じゃない。」

「つれねえなぁ…ここにいる時点で同罪だっての!」

そんな出水の声をかき消すかのように響いた声・

「おいA。今からランク戦やらね?」

米屋が笑った。

Aは罰が悪そうな顔をすると三輪に抱き付いた。

『やですよ。どーせ負けるじゃないですか。』

「ま、お前Bに昇格したてだもんな。」

どや顔でいう出水を一睨みすると三輪の服に顔を埋める。

『戦んなら緑川さんとやってきてください…私さっきボコボコにされたばかりでナーバスになってるんですよ。』

「なんだよ、負けたのか。よーしよし、お兄ちゃんが慰めてやろう!」

『いや、殺しますよホントに。』

頭をワシャワシャと撫でてくる出水の手に爪を立てる。

それに出水は顔を青くして手を引いた。

『それより私は三輪先輩と奈良坂先輩と話をしたいんで出てってください。』

「お前なぁ…それが先輩への態度か!」

ギュッと尻尾を握られればAの身体が大きく跳ねた。

『いだっ‼痛いです‼?なにすんですか‼』

「これは躾のなってないペットへのお仕置きだよ。なぁ?」

米屋にそう言うと米屋は便乗して「あぁ」と笑う。

「確か尻尾荒く扱われると痛いんだよな?」

『まっ…何を…!?』

「言葉遣いの悪い後輩はこうしてやる!」

ギュッと先程より強く握ると身体が跳ねることはなく、三輪の上からソファに倒れた。

『痛い‼痛いですホント‼』

うつ伏せになってソファを叩きながら叫ぶA。

耳が横に垂れて今にも泣きそうな表情をしている。

「おい、陽介。いくらなんでも大人気ないぞ。」

それを見た奈良坂が尻尾を掴む米屋の肩に手を置いた。

「んだよノリ悪ィな。」

「いや、やめておけ。此処に誰か来たら面倒な事に…」

ｶﾞﾁｬ…

「面倒な事になる」、三輪がそう言おうとした瞬間ドアが開いた。